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七月の星々(140字小説コンテスト)受賞作を発表します

part1 part2 part3 part4 part5 結果速報
【お知らせ】
ワークショップと140字小説コンテストの受賞作を掲載した雑誌『星々──生きるように書くこと』の予約販売を兼ねたクラウドファンディングを行っています!
表紙装画は版画作家の花松あゆみさん、リターンの一覧などリンク先をご覧いただきご支援いただければさいわいです。

月ごとに定められた文字を使った140字小説コンテスト。

【七月の文字】 「時」
作中に必ず「時」という字を入れてください。

「月々の星々賞」として一席、二席、三席の3賞+佳作7編(計10編)を選出しました(応募総数313編)。ご応募いただきありがとうございました。

受賞作は本記事で速報するとともに、ほしおさなえさんの選評とあわせて受賞作はhoshiboshiサイトへも掲載しています。

一席、二席、三席の方にはまんまる○さんにて活版印刷された特製の賞状(ほしおさなえさんによる手書きのお名前入り)を、さらに一席の方にはほしおさなえさんの140字小説活版カード5枚セットを贈呈いたします。

なお、八月の星々(テーマ文字「星」)も8月31日まで募集中ですので、引き続きのご応募をお待ちしています!【投稿方法

1年2ヶ月続いた140字コンテスト、8月でいったん終了となります。
ただ、これで完全に終わりではなく、運営では次の企画を考えています。
発表まで今しばらくお待ちください。

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星々ワークショップの賞状は白ですが、こちらは黒バージョンとなります!

受賞作

入選



《——石垣りん『貧しい町』に寄せて——》
ササキ
(サイトからの投稿)
私達から買われていった時間が駅ビルの売店で売られているというので見に行く。各々ショウウインドウを覗く。友人はあのすいかがそうだといい、また別の友人は袋詰めのパン、では私のはと探すと冷めたなす天がそれだとわかる。それは三割引のシールの貼られた天丼の中にあり、疲れた人に買われていく。

佳作(7編)

ちる(サイトからの投稿)
鳩時計の鳩に連れられて、時計の中の世界に行ったことがある。血走った目をしたたくさんの鳩が、糸車に向かって仕事をしていた。時間を紡いでいるんだそうだ。休みはないらしい。鳩たちが働くのをやめたら世界中の時間が止まってしまうから。帰ってきた今でもふと、鳩たちに申し訳なくなることがある。
uriko(サイトからの投稿)
時が全てを忘れさせてくれるというけど、時が連れ去るのは柔らかなものだけだ。痛みをふわりとくるんでくれていた真綿のように脆いきらめきたち。それらが去れば剝き出しの痛みだけが残る。近年宇宙葬が流行っている弊害で、痛みは小さな彗星となって激しく燃えながら地球へ落ち、地面に歪な穴を作る。
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