蕎麦とBAR、お店を始めたきっかけの話

「なんでマスター蕎麦屋になったの?」
移転新規オープンして1年以上経ち、その間地元新聞の記事にも、ネットニュースの記事にも取り上げていただき、そこそこ認知もされたかな?なんて思ったりしてましたが、なかなか思うようにはお客様に伝わらない様です。

蕎麦屋になった訳ではなく、僕はずっとバーテンダーです。これは変わりようがありませんし、長年蕎麦屋をされている方に失礼かなと。
もちろん蕎麦はずっと研究していますし、毎日打って食べて自分でも進化を感じます。お客様に美味しい蕎麦を提供していく気持ちに、偽りは全くありません。

「蕎麦が食べられるBAR」
コンセプトはただこれだけです。〆に蕎麦。
蕎麦とカクテルを是非合わせて下さいとは申し上げてなかったのですが、蕎麦にカクテルなんか絶対に合わない、といきなり言われたりして。
僕も甘いカクテルと蕎麦が合わないのは分かっていますので、おすすめはしておりません。
個人的には、洋酒ならウォッカが合うと思っていますが、度数が高いので日本酒の方がおすすめしやすいですね。

以前から、深夜に本格的な手打ちそばが食べられるお店が無いな、飲んだ後はラーメンじゃなくて蕎麦食べたいな。なんて常々思っていましたが、以前やっていたBARを閉めて移転しようかなと思っていた時、そうだ自分でそういう店やればいいじゃないか、とそこから実現に向けて動き出したのが、この店を始めたきっかけです。

友人の蕎麦屋さんで、蕎麦打ちを習い、自分でも勉強し、勉強会があると聞けば、無理言って参加させてもらったり。美味しいとの話を聞けば、どんな遠方の蕎麦屋さんでも食べに行ったり。

自分の店を深夜までやって、蕎麦屋さんの仕込みに間に合う様に朝起きて働き、夕方ちょっとだけ休んで、夜は自分の店をやって。
そんな生活をしばらく続けていました。

しかし勉強したつもりでも、自分の店で自分の蕎麦を打つ、これがなかなか最初はうまくいかず、思う様にはならず、オープンしても試行錯誤の毎日。
これは精神科でも行った方がと思うほど、追い込まれながらやっていました。

苦しいながらも耐える事が出来たのは、もっと辛い事を経験してきてるから。希望のある辛い事は、人間耐えられる様に出来ています。
耐えられるか耐えられないかは、希望があるかないかだけ。

脱線しましたが、困ったとき悩んだときは、恥ずかしくても思い切って人に話し、助けてもらったり協力を仰ぐのが一番だなと。
その上で絶対に諦めないという強い意志を持つ事。
そうすると、必ず手を貸してくれる人が現れます。

まだまだ走り出し始めたばかりのお店。地道にやり続けるだけですが、いつかきっとただの珍しい店から、ここは美味しいとお客様から言ってもらい、通ってもらえる店にしていきます。

長文、最後までお読みいただきありがとうございます。

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