架空の第120回箱根駅伝を実況する③2区
こんばんわ、スーホです。架空の箱根駅伝実況します。
↓に各チームの紹介と前の区間があるので是非ご覧ください。
2区 鶴見~戸塚 23.1km
距離が長く、中盤の13kmからは「権太坂」、ラスト3kmには上り下りの繰り返しが待ち受け、体力、精神力、勝負勘、全てが求められる。各校のエースといえども攻略が難しいと言われていて、記録的な「ゴボウ抜き」が見られるのも、この区間。(公式サイトより引用)
明治以外は想定通りのエントリー変更。明治は前年8区11位で春以来レースに出ていない岩田暢がまさかのそのまま2区出走となった。
首位で襷をもらった東洋・鯨岡と2秒差の2位で襷をもらった帝京・魚住がトップを並走する。184cmの鯨岡と165cmの魚住の体格差はまさにクジラと魚だ。
後ろでは法政・Bキマニと慶応・イブラヒムは中央・久保山を一瞬でとらえて抜き去り、3位に浮上した。
実況アナウンサー「法政のルーキー留学生、Bキマニは前回、前々回と2区を走ってきたMキマニの弟です。今回Bキマニはお兄さん以上に状態が良く、兄を差し置いてこの花の2区に起用されました。最後の箱根を走れなかった兄の分まで走るBキマニです」
某解説者「Bキマニ選手はたこ焼きが大好きなんですね。チームメートの樽角選手にたこ焼きの焼き方を教えてもらったのですが、もうチームで一番たこ焼きを焼くのが上手くなってるらしいです」
駒澤・キベットが単独6位、東国青学東海国学院の日本人勢の7位集団の後ろに日大・キプチルチルと了徳寺・ムワニキが接近しており抜き去るのも時間の問題だ。
5km過ぎで先頭集団と3位集団の差が3秒になった。同じころ、駒澤が中央をとらえ5位に浮上する。久保山はマイペースに徹するようだ。同じころ、東国青学東海国学院の集団に早稲田・石田、国士舘・チャールズ、芝浦・ハッサンが追い付きハッサンが集団を引っ張り始めた。日大と了徳寺はもうはるか前にいる。
先頭集団と3位集団の差は3秒で横ばいだったが7km過ぎに帝京が遅れ始めた。瞬く間に3位集団の2人に抜かれ、先頭東洋、2位集団に慶応法政、4位帝京に変化する。2位集団と駒澤の差は中継点より離れている。後方では創価・マヤカと薬科・ロノが並走して15秒ほど前の立教を追っている。
先頭・鯨岡が横浜駅前に到着。中継所から横浜駅前まで22分33秒で通過しておりここまで日本人最高記録を更新するペースだ。後ろとの差も詰めさせていない。その後ろではキベットに既に中央を交わしたキプチルチルとムワニキが接近してきた。ここは日大・了徳寺側が格上の選手なので仕方がない。
先頭の3秒差の攻防は続いていたが、12km地点でしびれを切らしたBキマニが足を使って鯨岡に追い付きに行った。そして鯨岡をあっさり交わし首位交代。鯨岡はイブラヒムと並走し2位集団を形成するが2位集団と先頭の差が徐々に開いていく。
5位を走るキベットにキプチルチルとムワニキが追い付き5位集団を形成。そこにさらに芝浦のハッサンまで追い付いてきた。横浜駅前の時点ではハッサンが最も速いペースで走っている。すぐ前には魚住がおりあと2kmもあれば順位が入れ替わるだろう。
駿河台の予選会全体トップ留学生キプチョゲが明治・岩田暢と立命・石亀をあっさり抜き去り最下位脱出。抜かれた2人も実力を考えると健闘している。
先頭・法政が権太坂の定点に到達。その後ろに東洋と慶応が並走。そしてなんと了徳寺のムワニキが単独4位に浮上していた。ムワニキは昨年も2区区間3位と好走しており、今年こそは区間賞に期待がかかる。
カメラがデジハリの2区走者・上坂に切り替わる。並走していた立教・大粒来に3km少々で50秒も離されてしまい、明らかにおかしな走りだ。大量の汗をかいており、今後が心配である。彼もハーフ60分台の実力者なのだが…
権太坂の下りでイブラヒムがスパートし、鯨岡が追走する形に切り替わる。Bキメリとの差が徐々に縮まって来るが、それ以上に後ろからムワニキとハッサンが追って来る。大東文化・キプサングは早稲田を抜いて13位に浮上した。
19km地点で、先頭を走るBキメリは追い付かれた。しかし、追い付いてきたのはイブラヒムと鯨岡ではなく、ムワニキでもなく、ハッサンだった。この怪物はまだ一段ギアを隠し持っていた。64分01秒の箱根2区区間記録保持者。昨年、区間新ペースで走っていた駒澤アーダン(当時4年)をさらに上からぶち抜いた走りの再現のような展開で首位に並んで一気に抜き去る。Bキメリは驚きのあまり反応できず。ムワニキはイブラヒム、鯨岡と並走し3位集団を形成しているが、もうすぐBキメリに追い付きそうだ。
10位集団からは東国・坂井が抜け出し久保山と9位集団を形成している。青学・高木も5秒ほど後ろにおりまだまだ逆転可能な圏内だ。
先頭のハッサンは爆発的なロングスパートで後続との差を広げていく。あと1kmの定点では2位との差は33秒になっていた。2位集団ではムワニキが抜け出し、3位イブラヒム、4位鯨岡、5位Bキメリが僅差で続いている。
6位争いでは駒澤が再び日大を突き放した。坂井は戸塚の壁に苦しむ魚住をとらえ8位浮上。後ろからは大東・青学・中央の10位集団が追ってきている。
戸塚中継所では先頭・芝浦工大の襷渡しが間もなく行われる。昨年はハッサンから陸上界屈指の美男子と称される渡辺啓輝へのリレーだったが、今年の3区は坊主頭にサングラスの飯豊だ。無事に襷渡しが行われると区間新記録の速報音とともに衝撃の記録が飛び込んできた。
1:03:19
もちろん史上初の63分台。ハーフマラソンに換算してもU20世界新記録ペースである。実況アナウンサーもあまりの異常な記録に戸惑いを隠せない。
ラストスパートでイブラヒムがムワニキを抜き返し、慶応が2位中継。ほぼ差がなく了徳寺、東洋、法政と続いた。
区間新記録を出したハッサンはインタビューで「メッチャサイコウデス」とコメントした。某解説者によるとハッサンはラーメンが好きで、最近覚えた日本語は監督から教えてもらった「ラーメン、つけ麺、僕イケメン」らしい。
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