架空の第120回箱根駅伝を実況する⑧6区
こんばんわ、スーホです。架空の箱根駅伝実況します。
↓に各チームの紹介と前の区間があるので是非ご覧ください。
6区 芦ノ湖~小田原 20.8km
最初の4kmを上ってから一気に下りに。カーブが急でスピードも速いため、コース取りが重要。足への負担も大きく、下りで飛ばしすぎると残り3kmが苦しく、ペース配分がカギとなる。朝の箱根山中は冷え込みが厳しく、思わぬ腹痛やけいれんに見舞われることも。(公式サイトより引用)
おそらく平地区間のスクランブル出走も予定されていたメンバーが変更に。その中で、帝京は前年区間5位の長原を使えずルーキー吉田がそのまま出走。区間賞争いは区間記録保持者の駒澤逆瀬川と持ちタイム1位の早稲田のイタリア人ピカルッガの一騎打ちか。
マイナス1度と例年通りの気温の復路芦ノ湖、8時ぴったりに走り出したのは法政の3年生・片山。ユニフォームカラーに合わせたオレンジの髪色が印象的だ。そのあと、駒澤の区間記録保持者・逆瀬川が襷に手をかけて出走を待つ。先頭から33秒後、逆瀬川も走り出していった。
3位中央・菅原がスタートしたのち、4位國學院、5位早稲田、6位青学、7位慶応、8位大東が相次いでスタート。2km地点で早くもこの5チームが集団になり、ピカルッガが引っ張っている。
9位で芝浦工大・松田がスタート。今季は学業や就活に追われたこともあり終始不調だったが奮闘した往路のメンバーに続けるか。10位順天堂、11位東国も立て続けにスタートしていった。
東洋・高岡が胸に手を当てる。まさか最後の箱根が13位からのスタートになってしまうとは。その3秒前で12位の了徳寺・城間がスタートしていった。了徳寺では数少ない昨年経験者の1人、ここはチームをシード権内に浮上させたい。
単独の14位でスタートするのは昨年この区間で9位の立教・熊田。なぜかカメラ目線で猫耳ポーズをしたが彼なりの緊張のやわらげ方なのだろう。
その後創価・浦井、帝京・吉田がスタート。浦井は気合の五厘刈りだ。
駿河・杉野、東海・野見山、日大・清野がスタート。順位こそ悪いものの、実はシードラインまで2分少々しか差がない。逆転シードなるか。
国士・杉田と明治・上田が立て続けにスタート。両社とも6区には自信がある。ここで少しでも前を追いたい。
そして、城西・牛来、立命・黒岩、薬科・柳町、デジハリ・松永が一斉スタートで復路へ駆け出していき、全25チームが大手町を目指していった。今年は21チームが時差スタートとなる大混戦。はたしてどのような結末を迎えるか。
先頭の法政・片山が芦之湯に到着。区間記録を更新するペースで走っており、なんと後ろの逆瀬川に詰められるどころか差を40秒に広げている。逆瀬川も昨年と同じペースで走っており十分すぎるのだが。
中央・菅原が単独3位で通過したのち、塊の4位集団が通過。まだピカルッガが引っ張っている。東国・勢司が順天・森田に追い付き10位集団となった。
後方では日大・清野が率いる17位集団が前の帝京をとらえんとする勢いで激走している。ここまでいいペースで来ており、これを維持できれば大きい。
本格的な下りに入ったタイミングで4位集団がばらける。早稲田・ピカルッガと慶応・森本が集団から抜け出し、青学・加藤雄が5秒ほど遅れた単独6位に。大東・服部が7位になり、國學院・高橋は急に消えてしまった。早稲田と慶応がバチバチの順位争いを繰り広げ、さながら早慶戦だ。
一斉スタート組では立命・黒岩がいい走り。既に薬科・柳町ははるか後方で、本格的な下りに入ったところでデジハリ・松永も引き離した。
先頭・片山はいい走りを続けている。逆瀬川もいい走りだが40秒ほどの差があまり変わっていない様子。3位の中央・菅原は4位争いの追撃を受けている。
小涌園前ではデジハリの応援団がデジタルディスプレイを用いた応援をしている。農大の大根踊りのような代名詞になっていくか。そこからカメラを引いてコースを映すと、間もなく法政・片山が通過していった。2位との差は少しだけ縮まって38秒。王者駒澤も維持を見せている。
先頭と2位が宮ノ下の最も急な下り坂を通過。差は38秒で相変わらずの膠着状態だ。
後方では東海・野見山と日大・清野の勢いが止まらない。清野は一度は話されかけたがふたたび野見山の後方についている。創価、立教を交わして14位に浮上だ。野見山はここまで慶応森本に次ぐ区間2位ペース。駿河・杉野も頑張っているが相手が悪かった。
4位集団が中央を取り込み3位集団となる。ずっとピッカルガが引っ張っていた集団を森本が引っ張るようになった。一昨年の全日本6区以来の駅伝で、あまり下りのイメージがなかった森本だがここまで非常に快調だ。青学も離されこそしているもののまだ3位集団は視界内だ。
カメラはシード争いに。芝浦・松田が後方の東国・順天との差を詰められている。しかし、順天・森田はこの集団から脱落寸前で、ここは9位10位の攻防になるか。
先頭は大平台に到達。1位と2位の差は変わらず38秒だ。しかし、早稲田と慶応はそれ以上に加速。先頭との差が2分半を切ってきた。中央菅原はその争いについていけなかった。大東服部は青学加藤に追い付き息を吹き返した。
大東・中央・青学がひとかたまりの5位集団となり前を追っていく。東洋は東海・日大にも交わされ15位に転落してしまった。山で上下ともまさかの大誤算だ。
先頭は函嶺洞門を通過。ここまで快調な走りだった片山の表情もさすがに苦しくなり、左太ももを叩くようになった。2位駒澤にはやや詰められ34秒差。逆瀬川はここからが早いため脅威となる。
3位集団は2分16秒差で通過。ピッカルガと森本がまったく譲らない走り。早稲田の7区は大村、慶応の7区は久保田。ともに千葉県出身の4年生で因縁の対決だ。区間賞へ、優勝へ、1秒も無駄にできない戦いが続く。
平地に入り、5位集団から青学が抜け出す。31秒あった前との差も25秒ほどに縮めるなど見事な加速だ。
それ以上に注目を集めるのは、平地に入り先頭と2位の差が急激に詰まってきたことだ。17km地点で34秒差だった先頭と2位の差が、18kmで28秒、19kmで18秒差になり、残り1kmで8秒差、手を伸ばせば届きそうな差になってきた。3位集団も快調で、先頭との差は2分を切ってきたようだ。片山は苦しいがここが踏ん張りどころである。
しかし、片山は踏ん張った。残りの1kmで差をむしろ広げ、12秒差まで戻し7区を走る大澤にタスキリレー。逆瀬川も最後は苦しくなり、7区の斎藤に襷を渡すと倒れこんだ。
熾烈な3位争いを制したのは早稲田。最後の100mでもう一度加速し慶応を突き放した。しかし個人タイムでは森本が1秒差でピッカルガを制し、区間新記録。早慶戦山下り編はひとまず引き分けとなった。
シード争いでは9位東国、10位芝浦がほぼ同時に中継。その40秒ほど後に11位に浮上した了徳寺が来た。そして、順天がタスキリレー。6区はやや苦しい内容となってしまった。そのすぐ後ろに東海がやってきた。野見山は駒澤・早稲田・慶応との見事な区間賞争いだ。日大清野は最後離され、創価にも抜き返されてしまった。
例年3~5人程度で推移していた58分切りが今年は11人も大量発生する大怪獣バトルに。設定タイム通りに走ったのにも関わらず区間22位タイだったデジハリ松永は「ふざけてるだろ、もう、おい…」と愚痴をこぼした。また、区間15位なのに11位から9位に浮上した東国・勢司の怪走がSNSでプチバズした。
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