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「ドラゴン桜」の第7話、運に乗るためには覚悟が必要という話。

TBSドラマ「ドラゴン桜」第7話は、南沙良さんが演じる早瀬菜緒をフィーチャーした回でした。

恵まれた家庭環境に甘んじて、これまで与えられてきた習い事は全て中途半端で挫折している彼女。「東大に受かる見込みがないと判断されれば東大専科はクビ」と言われ、東大受験を諦める……かもしれないという回です。

ドラマも終盤、東大専科に新たに加わった3人が、既存のメンバーとの交流を深めています。

楽しいこと、悔しいこと、辛くて大変なこと……。濃密な時間を共有できる仲間がいるって励みになりますよね。彼らのことが羨ましくなりました。

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タイトルの通り、今回は「運に乗るためには覚悟が必要」という話です。

プレッシャーに打ちひしがれた早瀬は、なかなか立ち直ることができませんでした。

東大模試当日も、雑念が振り払えない。結局、模試が終わって「E判定」を確信してしまいます。

「E判定なら東大専科を追い出される」と思い込んでいる早瀬に対して、桜木は言います。

桜木:E判定ってのはな、合格率20%ってことだ。それは100回受験すれば、20回合格できるってことだ。お前は生まれもっての幸運。運を持ってる。その20回に当てはまる可能性だってある。
生徒:そんなの。運頼みじゃん。
桜木:受験にとって運は大事だ。だが受験しなければ、その運を使うこともできねえ。それを使うか捨てるかは、お前次第だ。いいか早瀬、人生無駄にしたくなければ、運に乗れ。
(TBSドラマ「ドラゴン桜(2021)」第7話より引用、太字は私)

どこかで聞いたことのあるロジックですね……。

そう、「宝くじは買わないと当たらない」と全く同じ。笑

完全に運頼みな宝くじに比べると、努力次第で合格可能性が高まる大学受験は別物ですが。実際、諦めたらそこで試合終了。受験しなければ合格することも叶いません。

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このやり取りを聞いて、僕自身の大学受験のエピソードを思い出しました。

僕の第一志望は、とある国立大学でした。第一志望の大学を受験するまでの流れとして、

1月中旬:センター試験
1月下旬:国立大学、私立大学の受験先の確定
2月上旬〜中旬:私立大学の受験(3校)
2月下旬:国立大学の受験

という段取りを踏みます。

国立大学を第一志望にする人にとって、私立大学は試験に慣れるための場です。第一志望に合格するとは限りませんから、どこを受験するのか決めるのは大事なのですが、僕はあまり真剣に考えていなかったように感じます。

フワフワとした気分で絞り込みを行なっていたときのこと。

推薦で大学合格を果たした友人が「この願書、要らなくなったんだけど誰か要らない?」と聞いてきたのです。友人が持っていた大学の願書は、通常1,000円ほど支払って入手しなければならないものでした。(いわゆる難関私立大学ということで、おいそれと願書が無料配布されているわけではありませんでした)

ちょうど直前に、その大学の過去問を解いていました。「難関私立大学のわりに数学が簡単だな」という印象を持てていたのです。

「受験科目は、数学と小論文か……。記念に受験してみても良いかな」

そんな思いで、友人から願書をもらいました。周囲の友人は呆れていました。「数学がめっちゃ得意な人が集まるから、ほりそうじゃ無理だよ」と。僕もそう思いましたが、記念受験だから別に良いのです。

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ただ時間が経ち、第一志望の受験日が近付いてたとき僕の心は揺れました。

「どうせ受かるわけないのに、1日、受験勉強を無駄にしたくない。受験に行かなくても良いのではないか」

受験しない意思決定をするつもりだったのですが、両親の説得もあり、受験することに。(まあ決して安くない受験料がかかっているわけですから、自分のワガママだけを押し通すわけにはいきません)

そして受験から1ヶ月半経ち、僕は、そのキャンパスで入学式を迎えました。合格していたのです。(第一志望は不合格でした)

それは、未だに信じられない奇跡でした。

桜木の言葉を借りるのであれば「運に乗れた」ということだと思います。

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桜木は早瀬に語りかけます。

自分が幸運だと分からない人間は、現状に満足できないから、ずっと何かを追い求める。だがそこには覚悟がない。
(TBSドラマ「ドラゴン桜(2021)」第7話より引用)
小杉は小杉、お前はお前だ。絶対に東大に合格してやる。その覚悟が持てれば、周りなんて気にならない。幸せになりたければ、お前は覚悟を決めろ。
(TBSドラマ「ドラゴン桜(2021)」第7話より引用)

僕の記念受験が成就した背景には、いくつかの偶然が積み重なっています。

あのとき友人が願書を持ってこなければ、
あのとき過去問を解いていなければ、
数学に関して根拠のない自信を持っていなければ、
あのときより前に私立大学の選択を終えてしまっていたら、
あのとき受験に行くのを止めてしまっていたら、

その1つでも欠けていたら、僕は、別の大学に行っていたでしょう。今頃、全く別の人生になっていたはずです。

ただ、運を掴めたのは「絶対に第一志望の大学に受かってやる」という覚悟があったからでした。

高校3年で部活を終えてから、狂うように勉強に取り組みました。夏休みも冬休みも、学校が開いている日は、毎日片道1時間をかけて通学し、自習室に籠りました。

周りが夏祭りや文化祭で浮かれているときも「ここで差を詰めることができる」とほくそ笑む。

飯を食う以外、机に向かっていました。

あのときの集中力は、ちょっと異常だったように思います。

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何事にも、覚悟がなければ、運を掴むことができない。

桜木の言葉が、期せずして過去の成功体験が思い出されました。

今の自分にも、それなりの覚悟があります。

不安で苦しい日もあるけれど、若き日のひたむきさを思い出して、1日1日を大事に、必死に過ごしていきたいと思いました。

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見逃した方はTVerでぜひ!

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各回の振り返りnoteはこちら。(3話からです)


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