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編集補記(俳優・黒澤リカさん|ふつうごと)

昨年11月に取材した、俳優・黒澤リカさんの取材記事を公開しました。

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黒澤さんとの出会いは2018年。渋谷で上映されていた短編映画「玄関から」(監督・佐藤陽子さん)をたまたま観に行ったことから。それからポツポツとお話する機会がありました。

見た目とは裏腹に「なんでこんなに『不幸な役』がストンとハマっているんだろう?」と感じていました。

俳優とはいえ、ひとりの女性にそんなことを直接伺うのは失礼なのですが、取材にかこつけて色々な話を聞くことができました。

(Photo by Momoko Osawa)

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昨年11月、感染拡大がひと段落していた時期とはいえ、各方面でコロナに関する影響が続いていました。特に芸能やエンターテインメントの世界では(今もそうですが)、人間同士が対峙する状況も多く、感染を100%免れるのが難しい環境です。

その中で聞きたかったのは、ひとりの俳優が、自分の仕事をどう捉えているのか、ということでした。

なぜそんなことを聞こうと思ったかというと、演技の仕事が軒並みなくなってしまえば「もしかしたら黒澤さんは、俳優を辞めるという判断をするかもしれない」と思ったからです。でも、全くの杞憂でした。

「幸せになれない女性を演じることが多く、プライベートでも幸せになってはいけないんじゃないかと思い込んでいました。もし私が幸せになったら、演技に影響が出てしまうんじゃないかという恐怖心があったんです。(中略)
コロナもあって落ち着いていたし、破天荒な生活を送っていたわけでもない。『あ、全然大丈夫なんだ私。プライベートで幸せだったとしても、そういう役って、地でできるんだ』って思えました」

(ふつうごと「可能性は狭めない。コロナ禍で得た「この役は私にしかできない」という確信と、俳優としてのこれから(俳優 黒澤リカさん・後編)」より引用)

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「オファーする監督が『この役を黒澤リカにやってほしい』と思ってくれるものをやりたいですね。オーディションでも『他の役でも良いですか?』と聞かれたら、私は喜んでお受けします。
不幸な女性の役は多いし、私に向いている自覚もあります。でも例えば、天真爛漫でエネルギーに溢れた女性の役だってやってみたい。求められている仕事をやることで、演技の幅も広がると思いますし」

(ふつうごと「可能性は狭めない。コロナ禍で得た「この役は私にしかできない」という確信と、俳優としてのこれから(俳優 黒澤リカさん・後編)」より引用)

コロナ禍で、じっくりと考える時間が作れた黒澤さん。

コロナ以前よりも、むしろ前向きに俳優としての仕事を捉えられるようになったという言葉に、人間はどんなときでも成長できるものだと勇気をもらった気がします。

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今春、黒澤さんに朗報が入りました。

主演を務めた「恋がする」(監督・ヒエダアズサ)が、大阪アジアン映画祭で入選を果たしたのです。

この作品はまだ映画祭でしか上映されていないそうです。都内で公開されたら足を運び、黒澤さんの「いま」の演技を観たいと思います。これからの黒澤さんの活躍が楽しみです。

……ということで、よかったらぜひ、記事も読んでみてくださいね。

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(Photo by Momoko Osawa)

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