AIでベクター系アイコンデザインは可能なのか
はじめまして。デザイナーのhoriseiです。
普段は広告制作会社で働いています。
「Stable Diffusion」がオープンソースとして公開されてから、とんでもないスピード感で広がっていますね。
この記事では「Stable Diffusion」でベクター系アイコンデザインは生成できるのかをお伝えしていきたいと思います。
結論!ベクターアイコンは作れる?
結論!可能だと思いました!
ただし…課題、コンセプトに沿ったものを生成するというわけではございません。(また、svgで書き出されるわけでもないです。pngでの生成になります。)
今までのベクター系のAI生成
こちらはPrompt Baseというところで Prompt(生成するための呪文、ワード)を販売しているサイトです。
画像にあるのは「DALL-E-2」というAIツールで生成されたものになります。「DALL-E-2」での Prompt がそのまま「Stable Diffusion 」で反映されるということではないですが、 Prompt の考え方・作り方はかなり近いと思います。
「Stable Diffusion」が公開された今、あらゆるところでPrompt も数多く公開されているため、購入はしなくてもいいかもですが、興味がある方は覗いてみては。。
こういうものが作れるんだという発見にもつながるかと思います。
Prompt探すのが面倒な方は学習商材として購入もいいかもですね。
(少し触って見てる人で多いと思いますが、ベクターっぽい画像ってなかなか精度でなかったりしますよね。)
では続いて「Stable Diffusion」での検証に行きたいと思います!
検証!「クマ」を100案生成してみた。
40分ほどPC放置して100案生成できました!
壮観!
クマってこんなパターンがあったのかと資料としてもかなり良いのでは!
一方、抽象度の高いアイコンは
類似性が高く、ストック素材のようなベーシックなアイコンが大量に生成されます。ロゴとしては特徴がなさすぎますね。ただ大量に生成するとアイコンとして可能性を秘めてそうなのもいくつかあると思いました。
みなさんがディレクションするとしたらどのクマを選びたいですか?
ベクター系アイコン、汎用性の高いPrompt伝授!
では、さっそく。
こちらの画像が生成できる Prompt は以下になります。
使用してみたい方はぜひご活用を…!
また、この Prompt では [ ] の部分を[bear]以外にしても使用できます。
鹿、魚、象での検証はこちらです。
「クマ」×「月」で検証!組み合わせもいけるのか?!
アイコンロゴでのモチーフの掛け合わせは良くある手段だと思いますが、
こちらが可能なのか…!
360案以上生成して検証してみました。
いかがでしょうか。
ちょっと個人的に気に入っている路線を3方向に分けて選抜してみした。
1「モチーフが素直に組み合わさったアイコン」
2「モチーフ同士が合体したアイコン」
3「なんとなく月の世界観を感じるような個性的なアイコン」
4「クマのフォルムに可能性を感じたアイコン」
個人的な印象での分け方ですが、
料亭や良さげなお土産のパッケージのロゴにもありそうなイメージがありました!おしゃれ!
思った以上に組み合わせることができたのでびっくりです。
ロゴとしては、
コンセプトに忠実でアイコニックかつ、
ミニマルな優れたロゴデザインにたどり着くことは現状、
AIのみではまだ難しいと思いました。
これだけ急速に情報が更新されているので言い切れませんが…!
ただ、最初の資料収集や取っかかりでは十分実用的だと思いました。
権利上問題ないのか、既存のロゴは生成される可能性があるのか?!
試しに既存のロゴは出ないのかも検証してみました。
[Apple]で実験!
めっちゃ出ました!笑
生成したものに関しては権利自体は放棄されているので、商用可能なのですが、すでにあるロゴに近いものが出てくる可能性は十分にあります。
これに関しては、AIを利用していなくても、起こりうることではあります。今までと同様で、知らずにパクってしまったということがないように
しっかりとした判断のもと、利用していくことが大事ですね。
おわりに
佐藤可士和さんが博報堂に入社してすぐ100万円以上するMacを購入して会社で初めてパソコンを使用してのポスターを作っていた当時のように、(自分は生まれてもないですが…)デザイナーのあり方も変化期にありますね。
AI生成のプラグインもどんどんと出てきていますが、
やまかずさんのツイートではStable Diffusionを利用した合成・レタッチのワークフローが紹介されていました。
制作スピードも急速に上がりそうですね。
今後の動きに注目です!
さいごにTwitterアカウントでは検証や情報も発信していますので、
フォローいただけると嬉しいです!
AIを今後利用していきたいデザイナーの方などぜひ!
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