見出し画像

『商店街はなぜ滅びるのか』を読んで

【新しい「商店街」の理念】

商店街は、人々が集まった場所(住宅地に近接)に、人々の生活(賄い)のために自然発生的に出来た。

現代になり、職住分離により人工的に商業集積が行われた。(SC/shopping centerなど)

かつての商店街は、生活(賄い)のための商業集積と云う役割りを終え、どう再構築するのか?

『商店街はなぜ滅びるのか』新雅史 著
光文社新書 (2012.05.20)

本文より

5-1 商店街の何を引き継げばよいか
pp.195〜211.

1)「商店街」と云う理念が、消費者運動と云う政治的な運動に利用された。

2)「商店街」とは、専門性を一つの目的にしていた。

3) 1980年代以降の日本
・日本の社会は「大企業型」「地元型」「残余型」の三つに類型される
・「大企業型 26%」「地元型 36%」「残余型 38%」
・非正規雇用は増えているが、正社員は さほど減少していない
・非正規雇用の増加は、 自営業の減少が要因。
3) は、『日本社会のしくみ』小熊英二 著
講談社現代新書 (2019.07.20)を参照

1) 〜3) の課題を 乗り越えるには

「商店街」の形成は、自営業者層の安定によって都市を安定した消費空間と地域生活の生成につながり、最終的には、社会経済の平等を実現すること。p.199

▶ 商店街を再評価する

p.200 図13 福祉国家の類型
個人と地域 給付と規制 の 4象限で捉える

第1象限) 個人と給付
第2象限) 個人と規制
第3象限) 地域と規制
第4象限) 地域と給付

pp.200〜201.

ポイント

規制を悪者扱いするのではなく
1) 既得権者の延命に繋がらない規制が何であるか
2) 地域社会の自立に繋がる規制がなんであるか
1) 2) を考察すること。p.205

新しい「商店街」の理念

1) 地域の協同組合
従来の生活協同組合方式ではなく、持続可能な地域商業を目的とした協同組合。

2) 地域社会が土地・建物を管理する(共同出資)

3) 営業者は 公募

インターネット空間の商業施設
問題点) 地域社会の消費空間は、経済合理性だけで判断されるべきでない。p.209

コンビニの評価 p.210

社会学者 エミール・デュルケム
『社会分業論』
【筑摩書房/ブックレビュー】

【POINT】
「生存競争の平和的解決」

【参考】Note / 2020.10.05.

「山本理顕」人と思想より/抜粋
職住一体の "まち" より抜粋
▶ 住人がエンターテインメントサービスの主役になる "まち"

2021.12.25.

この記事が参加している募集

#推薦図書

42,541件