米沢 上杉まつりを知っていますか?
第二の故郷、米沢。またまたやってきました。
今度は車で。
走行距離、おおよそ500km。走行時間、大体8時間。
さて、そんなに車をぶっ飛ばして何をしに行ったのかというと、これに参加するため~!
お祭りのイベントスタッフができるチャンスがやってきたから!
雪灯篭祭りからできた米沢の縁。どうやら米沢では春夏秋冬お祭りをやっているようで。
冬行ったし、次は春っしょ! という勢いと、米沢に行くチャンスがあるならいつでも行く! と決めていたので。
それに、ヒトカタリでもまたたくさんの人とご縁ができたので。
もうこれは行くしかないでしょ、と。
行けば行くほど、知れば知るほど、出会えば出会うほど、大好きになっていく米沢。
いざ、米沢へ!
今度は誰に会えるかな~なんて思いながら夕方の高速をぶっ飛ばしていました。一人の車内はなかなか寂しいものがあったけれど、次から次に湧き上がるワクワクでなんとか乗り切りました。
独り言のスキルが上がった気がするので、なんちゃってラジオができそうな予感。
前日入りをして、ゆっくり過ごそうと思っていたけれど、当然のようにGWなので、道路は激混み。予定のニ時間くらいをオーバーして、到着しました。
夜の武帝式には間に合わなかったけれど、その後のご飯には合流できました。
ヒトカタリのメンバーだけが集合していると思っていたら、雪灯篭祭りでいた人や、その連れだったりがいて、かなり賑やかな状態。明日のお祭りはこのメンバーがスタッフだ。
懐かしさと新鮮さがごちゃ混ぜになったカオス空間でご飯を食べました。
雪灯篭祭りぶりに会う人にも、バッチリ覚えてもらっていて嬉しい限り。
本当に嬉しかったなぁ。
ちょっとしか期間が経っていないのに、懐かしい気持ちが止まらないのはなぜなんだろうか……。
みんなの近況を聞いたり、どんなことに興味があるのかを知れたりするのは良い時間だった。楽しくて、面白くて、ずっと口角が上がっている、そんな時間でした。
お腹もいっぱいになったところで、今度は宿に移動!本日のお宿は、相田さんのお家。
相田さんは冬の米沢で出会った、最高に明るくてアツい人!
10人くらいで転がり込んで大宴会してもむしろ喜んでくれるスゲェ人!
「おかえり!」
相田さんは、米沢に来てくれた人たちの頭をぐわしっと撫でながらキラキラの笑顔で迎えてくれます。私ももれなく「おかえり!」をしてもらう。
あだ名も継続されていて、嬉しい嬉しい。
米沢に「行く」というよりも「帰る」がしっくりくるって、ことちゃんが言ってたっけ。
もう私の第二の故郷だもんなぁ! これからは帰るって言おっ。
と気分がまた楽しくなる。
米沢の美味しいお酒を飲みながら、レディーストークだったり、ここでしか聞けない話だったりに花を咲かせます。
人と全然話さない私でもこんなに喋っちゃうのは何で何だろう。自然と心が開いていく感覚。ヒトカタリパワーが体を巡っているような気がする。
楽しくて楽しくて、仕方がない。
ずっと米沢にいたい。ずっとお話していたい。
そんな無邪気な気持ちが溢れて止まらない。こんなに子供っぽかったかしら?
しかし、しかしだ。
本番は翌日なので。グッと我慢して就寝。ウキウキでなかなか寝れなかったけれどね!
翌日! いざお祭りへ!
春の上杉祭りは、五日間にわたって行われるお祭り。春の訪れと、米沢を築き上げた上杉家を敬う気持ちでお祝いをするコンセプトがあるそう。
祭り最終日では上杉謙信と武田信玄の「川中島の戦い」を再現します。有志を募って実際に甲冑を着て兵士役になれるそう!
プロ集団だけじゃなくて地域の人も参加できるって、良いなぁ。
500年前の出来事を今でも受け継いで感謝の気持ちを忘れないって、いいですよね。
長い歴史を自分たちで後世に遺していく姿勢がとても好きです。
大きなバトンを自分も握っているような気がして。
快晴のなか、我々イベントスタッフと、甲冑着る組は二手に分かれてそれぞれの準備を始めます。
昨晩は大盛り上がりで全然眠れていないのに、不思議と今日も元気です。
「これから何が待ってるのかしら!」と考えると、なぜか元気になっちまうものです。
イベントスタッフのお仕事は、最終日の合戦を見にきたお客さんの誘導と、プレゼントのお渡し。山のように積み上がっているにはびっちりとプレゼントが入っています。これ、全部なくなるの……? てか、そんなに人来るの……?
地元のちょっとしたお祭りをイメージしていたことをちょっと後悔。
そうだよな〜〜雪灯篭祭りもとんでもない人来てたもんな〜!!
河川敷を区切って有料席と無料席を設けられているのですが、合戦の時間が近づくにつれてどんどん満席になっていきました。有料席だけで1000人。それ以上はもう数えられません……。
えっぐ。
まぁそんなことは当時の私は知る由もなく。
チケットをもぎる前もお仕事はあります。
お客さんの座る席の整備をしたり、生えまくっている雑草を抜いたり!
準備することはたくさん!
普段使わない筋肉が悲鳴を上げます。
この草が無限に生えてて、みんなで悲鳴を上げながら一本ずつ抜いていきました。その中でも、ちょっと真面目な話をしたり、どうでもいい話をしたり、はじめましての人もいたけれど、無事に大親友になれました(誇張表現)。
話していくうちに、自分と同じところや、ちょっと違うところ、キラキラした夢とか、見え隠れしていて、聞いていて楽しい。話していて面白い。
自分のやりたいこと、何が好きなのか、なんだっただろうなぁとかぼんやり思い返したりする時間。どんどん人を知っていって、好きになっていく過程の中に、自分自身を見つめ合う感覚がやってくる。不思議だ。
そんな気持ちになりながら。
準備の時間はあっという間。いよいよチケットもぎりがはじまります!
お仕事!
最初はパラパラとやってくるお客さんたち。お客さんに対してスタッフの方が多いので、めちゃくちゃ丁寧に案内していきます。
「チケットこちらで拝見します~!」「こちらお渡ししているプレゼントでございます~!」「お席のご案内は必要でしょうか?」
初対面で仲良くなっちゃう人たちは、圧倒的に人あたりが◎です。さすがっす。
私も頑張るぞう、とコミュ障を引っ込めてなんとか対応。
お客さんの対応も完璧だし、それに忘れちゃいけないのは裏方の仕事!
みるみる無くなっていくプレゼントを、すかさず補充して渡しやすい場所にスタンバイさせているのも、スタッフ。というか、ヒトカタリメンバー。
表も裏も完璧な立ち回り。
私もようしと、みんながかけている声を聞きながら、どう言えばいいのかを考えます。
時々噛みながらも、お客さんを誘導していきます。何言ってるかわからなくもなります。途中で声が枯れた。
楽しい! 合戦の時間が近づくにつれてどんどん押し寄せてくるお客さんの波。スタッフたちの声もどんどん早く、大きくなっていきました。
もぎってももぎっても 続いていくチケットの山。
配っても配っても なくならないプレゼント。
徐々にみんなの役割が決まっていく。もぎり担当、プレゼント担当、席案内担当。みんな自分の適材を見つけて、何の指示なしに担当になっていく。私はプレゼント担当。
「こちらお渡ししているプレゼントになります~!」「あちらでお水もお配りしております!」×20,000。
20,000回は言いました。チケットの上限は1000くらいなので普通に嘘なのですが、気持ち的には20,000回言っています。だから喉が枯れたんです。
団体や、体の不自由な方、席がどこかわからない方は、案内担当の人よりわんさか。そんな時はちょっと抜けて一緒に席を探す。
「今日は晴れて良かったですね」「毎年来られているんですか?」
気が付けば、私の社交的な部分が飛び出して、お客さんとの会話も楽しんじゃったりしている。コミュ障どこ行ったんでしょうか。
毎年お祭りに来ている常連さん、合戦に旦那さんが出ているから見に来た奥様、この日のために双子コーデをしてきたお姉さんたち……どんな人とお話ししても、飛び出すのは私の知らない胸の温まる話や面白い話ばかり。
席に案内するまでの短い時間に、米沢やお祭りに詰め込んだ想いをちょっとだけ見れたようで、なんだか嬉しい。
「昨日はものすごく天気が悪くって。でも晴れてよかったです」
そんな笑顔を見ていると私も笑顔になってしまう。
また戻って、プレゼント配り。ずっと立ちっぱなし。
炎天下の中でお客さんの波がなくなるまで同じことを繰り返す……嗚呼、労働……と思いきや、全然そんなことはなかったのだ。
同じ人がいないように、同じお客さんがやってくることはない。
みんな少しずつ違っていて、それを発見するから面白いのだ。
そんなの、もはや「バイトバイトバイト!」ってモードになるはずもなく。
だからといって遊び!ってなるわけでもない。お仕事で、かつ、遊びなのだ。超楽しくて、面白いから自然と一生懸命になってしまうものなのだ。あれ?天職?
あっという間に合戦の時間が来て、バイトの時間は一旦休憩。
お客さんは全員席に座っています。我々も隅っこで観戦。
これがまたすごくて!
この逸話をベースに、お互いの出陣の儀式から完全再現!
呪文唱えたり(毘沙門天のマントラ)、盃叩き割ったり(厄払い)と各軍の気合いの高め方の違いが学べちゃう。学生時代のスポーツ大会の試合前を思い出したりします。
円陣組んだり、叫んだり、いつの時代もやるものなんだなぁと。
銃の発砲パフォーマンス、弓に括り付けられた発煙筒の軌跡、剣と剣のぶつかり合い。どれも目が離せません。
広い広い河川敷で繰り広げられる大合戦。たくさんの兵士!
その中にいるであろう友人を探しながら、手に汗握る合戦を眺めます。
日が傾き出した頃、合戦は終了の合図とともに、ナレーションが戦いで倒れた兵士たちを蘇らせます。最後は大団円。合戦の再現と、最後にはフィナーレで全員に送られる拍手。これぞお祭りって感じがします。
あ~面白かった!
お客さんが帰られたら、今度はお片付け。ちょっとした備品も残らず、全部お片付け。たくさんのオブジェも解体して、トラックに乗せていきます。
パワーが必要なものは男性陣が、細かい作業は女性陣が、それぞれ得意を生かして作業を進めていきます。
やがて作業が終わり……。
またヒトカタリキャンピングカーで記念撮影!
みんなとまた会いたいぜ……。
気がついたら鼻のてっぺん、ほっぺが綺麗に日焼けしていて、常時赤ら顔になっていた。それだけ外の天気が良かったっていうのと、日焼け止めを塗るのを忘れてたんだろうなぁ。
私は諸事情によって、ここで米沢から出ることに。途中抜けだったのにもかわらず、熱烈送り出しをしていただいて、みんなは銭湯へ……私は帰路へ……。
ま、そんなに別れの挨拶しなくても、どうせまた会えるけどね!
直近でそんなにはやく会えるはずないのに、なぜか米沢で出会う人とはまた会えちゃうような気がするのだ。それに、離れていても身近に感じてしまう。なんでだろう。
わからないけれど、そんな不思議な魅力にひきこまれて、また私は米沢に行くんだろうなぁと思う。
米沢を後にして
帰りの車のなか。行きよりも、圧倒的にウキウキした気分に包まれていました。
「何が待ってるかな」の状態から、「こんな面白いことがあった!」の状態になったからだろうな。
たった1日とちょっとだけだったのに濃密な日々を振り返る。楽しかったこと、真剣になったこと、もっと頑張らなきゃと思ったこと、どれも素敵な思い出だ。
懐かしい人に会えて、色んなことを振り返ったり、新しい人と出会えて、また新しい考えに触れられた。新しい人とのお話は、新しい私との出会いでもある。
同じ人間がいないように、やっぱり新しい人は新しい人なのだ。そんな人とたくさん話せば、新しい私の扉も開いてくる。
やっぱり出会いは楽しい。踏み出す勇気はちょーっと必要だけど、ものすごいものが待っているものなのだ。
こんな明るくて前向きになれたのは、こんなにも人と話すのが楽しみになったのは、本当に、本当に米沢のあったかさのおかげのような気がする。
ありがとう、米沢!
また行くね!
この記事が参加している募集
いただいたご支援は移動費やイベントの資金にします。