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映画 ジョーカー感想

感想

冒頭、暴力を振るわれたアーサーが地べたに倒れ込んでいるシーンにタイトルが重なります。その後、その倒れ込んだ高さ、スクリーンでいうと下1/5位でしょうか。ずーっと、敷き詰められた重苦しい何かを感じるのです。何これ?

見えないけれど、スクリーン上に少しずつ降り積もっているのは多分、蔑み、差別、貧困、暴力、孤独とか。とにかく、誰かの何気ない悪意が積み重なるとこんなことが起こるのね、っていうオンパレード。

不良がアーサーを襲わなかったら?
ランドルが銃を渡さなかったら?
地下鉄でサラリーマンが暴力を振るわなかったら?

どれも「もしも」でしかなくて、アーサーを正当化することは勿論出来ない。けれど、色々な人の小さな悪意が積み重なることで「ジョーカー」を生むことは現実の世界でだって有るでしょう。

私は性善説を信じずにはいられませんよ。

ホアキン・フェニックスすげぇ

ホアキン・フェニックスの存在がとにかく凄すぎる。走り方は必死さが不格好だし、緊張からの笑いを止められないのは痛々しい。でも滑稽に踊っている姿は妙に美しい。

裸の背中を映すシーンが何度かあるのだけど、骨格がなんか普通じゃないの。あれ、どういう動かし方してるんだろう?

しかし「日本でジョーカーを演じるとしたらコウメ太夫説」は最高のジョークですね。

我が家にはジョーカーがいる

数年前にダークナイトを観た息子から「クリスマスプレゼントはジョーカーのフィギュアが欲しい」とおねだりされ、我が家にはジョーカーのフィギュアがいます。

家にやってきたばかりのジョーカーは、出来る限りのかっこいいポーズを取らされ、リビングに鎮座していました。

しかし、そこはやはり子供。興味の対象はあらゆる所に飛びまくり。いつの日かジョーカーの存在は軽々しいものとなり、ベイブのぬいぐるみにまたがされる日々。

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私は帰宅し、ジョーカーをそっとベイブから降ろしました。君にベイブの上は似合わない。

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