陰キャの旅行スタイル
旅行が好きかと言われたら、イエスとノーの真ん中と答えたい。
性格的なものだろうが、私は基本的に新しいものに興味がない。たまたま新しいものに出会って、それにハマると言うこともあるが、自ら情報を得ようとしていない。
だから、新しい出会いが付き物な『旅行』というものに行く場合、大抵家族の付き添いという形だ。上記のような性格であるから、付き添い旅行中に考えていることは「いかに疲れないか」である。
若い頃は安価であることが重要だった娯楽だが、歳を重ねると、最重要事項は「体力温存」ということになる。これはきっと、私だけではあるまい。どうかそうと言ってほしい。
ホテルは目的地に近いところが良い。知らない土地で迷子になってたまるかということと、無駄に歩きたくないという理由だ。
移動手段はしっかりきっかり決めておく。安価に済ませるために時間が決まった新幹線をとっているという事情もあるが、最初から決まったものに乗るということは、乗り場番号や席まで事前にわかるのだから、迷うことがない。
そして食事。これも決めている。外食なら予約は済ませているし、なんならコンビニで良い。コンビニは観光地に必ずある。食事なんぞに風情は求めていない。
ここまで書くと、自分でも一体何が楽しくて旅行するのかと思うが、結局それは子供のためである。
アンパンマンミュージアム、USJ、ディズニーランドなど、子供の好きなところへ行くことが目的なので、その他諸々は無視。とにかく迷わず無事に着き、帰ることが重要だ。
若い頃は、ネットや本で見た情報に踊らされ「これが醍醐味だから」と押し付けられた旅行観を信じて守っていたが、そんなものは糞食らえだ。
今は良い時代だ。何もかも多様性で片付けられるし、陰キャという言葉があり、陰キャもネット上で幅を利かせ出した。
YouTubeでバズっている陽キャもいるが、陰キャもバズる。「ぼっち飯」はもちろん、家で一人寂しく生きる人間の日常なんかも、誰が観るのか何十万再生を記録しているのだ。
この世は、陰キャを隠さない流れになっている。
だからこそ、旅行も陰キャらしい楽しみ方をすればいいのだ。
安心、安全、迷子にならない。体力温存。それを意識した計画で、出来るだけ荷物を少なくし、連休後の憂鬱な仕事に備える。
次の旅行も、これでいこう。
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