AI時代に必要なのはストーリーテリングのスキルだ
最近、AIを新しいディスカバリーツールとして使うことが増えました。
能動的に何かを探しにいくのではなく、受動的にAIやアルゴリズムがコンテンツとの出会いを生み出す感じ。ここでいうディスカバリーとは、新しい情報や興味を引くコンテンツに出会うプロセスのことです。
インターネット上には無数の情報やコンテンツが存在していて、ディスカバリーを通じてはじめて、自分にとって価値のあるものや関心があるものに出会えます。
かつては、検索エンジンが情報収集の主要な手段でしたが、今ではAIがその地位を奪い始めています。TikTokのアルゴリズムが示すように、新しいコンテンツとの出会いが加速し、日々進化しています。
例えば、このnoteを書いている際にも、これまでは100%自分で考えなくてはいけなかったのですが、最近ではChatGPTなどの生成AIを活用することで、これまで考えつかなかったような角度のアイデアや情報に出会うことができるようになりました。
すべての人がAIを活用することで、ディスカバリーは得られます。
こんな時代に、個人として大切なのはストーリーテリングです。
情報を単に勉強になる、参考になるという形で伝えるだけではなく、感情を揺さぶり、好きだという感覚を持たせることが求められます。
先日、街のお寿司屋さんにふらっと入って海鮮丼を頼んだのですが、ちょうどお店が空いていて、ご主人の説明を聞くことができました。
この道なんと50年以上というご主人が語る、江戸前の寿司屋の仕事を聞いていると「海鮮丼は生ものをのっけるだけじゃなく、ちゃんとした仕事をしたものものせなきゃいけない」「サーモンじゃなくて、これはマス」「これはちょっとあぶってるんだ」と、自分では気がつかないようなことをいろいろと教えてくれました。
ご主人のストーリーを聞いたことによって、普段であればさっと食べて記憶に残らないランチが、味わい深く忘れられない体験になりました。
ただ食べて美味しいということだけでなく、その料理にまつわるストーリーやエピソードを伝えることで、感動を与えることができるのです。
例えば、旅行を考えてみても、ただ目的地やアクティビティをリストアップするだけではなく、それらがどのようにつながり、どのような思い出を生み出すかをイメージさせるストーリーが重要になります。こうしたストーリーテリングが、感動を与え、心に残る旅行体験を提供する鍵となります。
私たちがAIと共に新しいディスカバリーの旅を続ける中で、情報を魅力的に伝えるストーリーテリングのスキルを磨くことが、今後ますます重要になってくるでしょう。
そんなことを感じつつ、今日もつたない文章を考えています。
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