見出し画像

いけてますって~令和5年6月きたうの花の事~

一 きたうの花の事。心得あまたあり。たうびやうならばとこなつなる物わろし。木のうつりかはる心をたてべし。もしれいしきのきたうならば、とこなつなるものを本とたてべし。分別かんようなり。

#仙傳抄


一 祈祷のとき立てる花の事。注意しなければならないことがたくさんある。現在病気であるときならば、いつまでもかわりのない花材はよくない(病気がなおらないことを象徴するからである。)季の移りかわる気持ちをもって、(病気が長くつづかないような趣旨をあらわして)花を立てるべきである。(もし、その祈祷が)定められた日の祈祷であるならば、常緑樹を基本に立てるのがよい。その祈祷の性格をよく考えることが大事である。


夏至。

ほりべえにとって、この日いける花は特別である。



活霊を感じる 

人は死後、霊肉分離して、肉体の亡骸は朽ち果ててしまうにしても、霊は霊界の、山の奥から天に接するところにまで昇ると考えられた。天界や海の向こうの、いわば聖なる浄土には、諸々の神霊が世を成しているが、そうした神々の霊を迎えて祭を行なうにあたっては、サカキやマツなど、常緑の常磐木を立てて、これを依代として迎え憑かせたところで祭儀を行った。それは、永遠性を感じさせる神霊の場合、常磐木の緑の葉がふさわしいものだったからである。
(途中略)
花は、その「よみがえり」のための具であった。擬人化されたイザナミノミコトの死霊供養の祭祀に、花のさかりには花を供える土俗があったというのは、そのよみがえりをはかる呪術的な儀式としてであり、そういう慣いは、古代一般の死霊祭祀に行われていたことなのであろう。イザナミの神は、今日まで熊野の花の窟にまつられてきているが、その説明伝承として、この民族を借りて述べたわけである。

花の想い  和歌森太郎


いけばなの発祥についての記事はまたおいおい。

ということで、本日のいけばなをご覧下さい<(_ _)>


ここから先は

458字 / 5画像

¥ 1,000

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?