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公共交通に乗って公共図書館に行こう #未来のためにできること

持続可能な社会とは、誰のためのものだろう。やはり子どもたちのためではないだろうか。そんな社会を形作るための行動が、やがてめぐりめぐって自分のためになる。

ただ、僕には子どもがいない。共に暮らすパートナーとはいつも「自分たちのような人間が子どものための社会づくりを考えても、至らないところがたくさんあるんだろうねえ」と話し合っている。

そんな僕にもたった一つだけ「これは子どもたちのためにやっている」と胸を張って言える行いがある。それは、公共交通に乗って公共図書館に行くということだ。

公共交通と公共図書館には大きな共通点がある。なくなったりちゃんと整備されていなかったりすると、子どもの自由が大きく損なわれる。

公共図書館は書籍や所蔵資料を通して「知りたい」という気持ちを育て、「知る」という行いの実践の場となり、物理的な境界を越えて広い世界や多様な情報とつながることができる場所だ。そして何より、無料で利用できる。

公共交通は、車を運転できない子どもたちが自分の住んでいる地域以外の場所に実際に足を運ぶための貴重な手段だ。自然の豊かな土地で子育てをすることに希望を託す若い世代の人たちは多いが、公共交通が満足に行き渡っていないと通学もままならない。

また、ちょっとほかの街に遊びに行きたいと思ってもバスも電車もなく、親に車での送り迎えをいちいち頼まないといけないのは、当の子どもにとっては解放感もないだろうし、とてもきゅうくつな暮らしのように僕には思える。

この2つをなくさないためにできることは、たった一つ。とにかく利用するしかない。僕が公共交通に乗って公共図書館に通うのは、地元の街のバスや鉄道、そして図書館の利用実績を少しでも増やし「ここになくてはならないもの」という存在価値を高めるためだ。

もう一つ大事なのは、子どもがいない人にもできることだという点。僕には子どもがいないが、これならSDGsの理念や子育てのリアルについて難しく考えずに日々実践できている。

また、旅に行ってもできるのもいい。のんびり車窓風景や街の散策も楽しみながら図書館を訪ね、旅先の自治体の公共交通と公共図書館の一助になることができる。

いつもは車で移動している人も、公共図書館に行くとき限定で鉄道やバスを使ってみてはどうだろう。とてもとても小さな行いかもしれないが、きっと未来の子どもたちの「自由」を守ることにつながるはずだ。



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