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"本好きじゃなくても楽しめる図書館の一面を" エッセイ連載「図書館ウォーカー」はじめました

昨日の11月12日から、青森県内で発行されている新聞「陸奥新報」で、僕が執筆するエッセイ「図書館ウォーカー」の連載が開始されました。

毎週火曜日掲載で、旅と図書館がテーマです。これまで旅先で訪ねた図書館の数々をゆるーくご紹介するという内容になっています。

*陸奥新報、こんな新聞です(ウェブサイト)↓

僕はもともと図書館で働いていて、在職中にライターデビューして、数年前にフリーランス独立にいたりイマココ・・・という感じなんです。

旅のついでに図書館に立ち寄りはじめたのは、「他の図書館のことを知ると、職場に活かせるかも・・・」と考えたのがきっかけでした。

意外とマジメな動機ですね(笑)

でもだんだん「旅先で図書館に行くの、別に図書館関係者じゃなくてもじゅうぶんアリだぞ」と感じるようになっていきました。

そんな「旅のついでに図書館へ」を個人で続けているうちに、世の中でもちょっとした図書館ブームが起こり、ウェブサイトや旅行ガイドブックで「必見スポット」として図書館がとりあげられるようになりました。さらに図書館にテーマを絞った数々の「図書館本」も出版されるようになりました。

そうした図書館ブームの中で出版されてもののうち、僕も2つの本(『図書館へ行こう!!』『図書館徹底活用術』ともに洋泉社)でお仕事させていただきました。

さて、ネットやウェブ本屋さんで検索かけていただければわかると思うのですが、今「図書館本」には大きく分けて2つのカテゴリがあります。

1.図書館学、図書館運営などの面から図書館を検証する学術・ルポ系
2.主に本好きの人をターゲットにした旅本系

どちらも図書館という施設について紹介するのに大きな役割を果たしていますし、僕もたくさん楽しませていただいています。出版点数も増え、ウェブサイトでも図書館の情報があふれ、すごく良い流れだと思います。

ブームが来る前とはくらべものにならないくらい多くの人が図書館に対する興味や理解を深めているとも感じています。

そこでちょっと思ったんですよ。こうして図書館に関するいろんな情報や書籍が一定数出揃い、みなさんの関心の下地がある程度作られたので、そろそろ次の段階に進んでもいいんじゃないかと。

たくさん図書館本やウェブサイトを見ているうちに気づいたのが、

1)紹介される図書館が固定化してきている
2)図書館紹介のキーワードが「本」に固定化してきている

という二点でした。

あくまで個人的体験から書きますが、たとえば2)については、図書館で働いている人は別に本好きな人ばかりじゃないし、人より読書するかどうかすらも怪しい。

僕にしても、確かに本をたくさん読むほうではあると思うのですが、別に「書籍愛好家」ではない。

たまにラノベやマンガ、小説なんかで「本ラヴだから司書になりました」的な設定がありますが、僕にとってはあれ、全然リアリティがないんですよ。図書館は別に本好きが集まる職場じゃないんですね。

また、図書館の役割は基本的に「情報全般」と人をつなげることだと思っていて、これまではその情報の形態が書籍に偏っていたから、本がたくさん所蔵されているというだけのことなのです。

情報の多様化が進むこれからは、図書館もどんどん「本がある施設」から変化していくような気もしています。

という個人的な考えもあって、この「図書館ウォーカー」では、本好きじゃなくても楽しめる図書館の一面を、なるべく親近感がわく感じでゆるいエッセイとしてご紹介するようにしています。

実際、本を読む楽しみから離れても面白い空間だと思うんですよ、図書館は。だから本好きじゃない人にも身近に感じて欲しいんです。

また、街歩きとかも含めて、いわゆる「定番スポット」じゃない図書館でも全然面白い(と言うか、ちょっと寄り道的なほどほどの楽しさがある)ので、なるべく名所図書館以外の館を中心にご紹介できたら、とも思っています。

マジメな図書館紹介じゃないですし、専門的な視点みたいなのは(巧妙に)前面に出さないようにしているので、ふつうに旅エッセイとしても楽しめるはずです。

そうやって楽しんでいるうちに、図書館という施設の重要性、楽しみ方なんかを少しずつ伝えて、もっとたくさんの人に興味を持っていただけたらな、と理想を高く持っております(笑)

これまで図書館紹介や啓蒙に携わって来られた方々の素晴らしい先行例があるからこそ、僕の連載のような「変化球」がはじめて可能なのだとも思っています。もう少し多様な図書館紹介を受け入れてもらえるバックグラウンドができているのではないかと。

まあ一番の問題はローカルメディアなので、津軽地方以外の方にはなかなか読んでいただけないことなのですが、内容は「全国区」の自信があります。まだはじまったばかりですが(笑)

とにもかくにも、図書館についてのそういう連載もあるんだな、とお気に留めていただければさいわいです。

*こんなキャッチーなロゴ↓も作ってくれました。誰やこれ(笑)

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個人的には、そろそろ音楽やポーランドから離れた執筆仕事をしたかったので、新しいスタートが切れてとても嬉しいです。

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