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ストロベリーの風味&サルスベリのようなピンク色のサワービール!HOPPIN’ GARAGE ビール第18弾 チャールズ・スチュワートさんの『サワースベリー』オンラインお披露目会レポート

2018年10月に始まった『HOPPIN’ GARAGE』。

「こんなビール、あったらいいな」という熱い想いを持った人が、つくりたいビールをサイト上で応募して、HOPPIN’ GARAGE事務局の審査の上で選ばれた人がサッポロビールのブリュワー(醸造責任者)と一緒にオリジナルビールを製造するという、ビール好きにはたまらないプロジェクトです。

HOPPIN’ GARAGEのオリジナルビール第18弾『サワースベリー』を企画したのは、アメリカ合衆国ノールカロライナ州出身のチャールズ・スチュワートさん。日本に住んで30年以上というスチュワートさんは、大のサワービールオタク。そんなチャールズさんが企画したのが、ストロベリーの風味を感じられるピンク色のサワービール。

HOPPIN’ GARAGEでは初の試みとなるサワースタイルのビール、果たしてどんなビールに仕上がったのでしょうか?今回は、8月27日(木)に開催された『サワースベリー』オンラインお披露目会の様子をレポートします。

HOPPIN’ GARAGE史上初!野生酵母を使ったサワービール

今回の企画者であるスチュワートさんは、日本に住んで30年以上の日本通。本業であるITコンサルタントの傍ら、趣味である日本酒やビールの醸造に関するプロジェクトに日々取り組んでいます。

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「ビールに関して私は独自性のあるものを好みます。ふんだんにホップの効いたその他のIPAを超えるようなビールです。そのため私は、人気のアメリカンサワービールやゴーゼ、グーズ、クリーク、ランビックビール、熟成させた野生発酵スタイルのビールなどで感じられる、複雑な味わいと酸味のあるビールを本当に楽しんでいます。」(スチュワートさん)

そう語るスチュワートさんがHOPPIN’ GARAGEに応募したきっかけは、Web上でホップに関する情報を検索していた時。ホップと検索した際に『HOPPIN’ GARAGE』を発見し、作ってみたいビールのアイデアがあったスチュワートさんは、すぐにオリジナルビールの企画を応募することを決意したのだそう。

スチュワートさんの企画は、野生酵母である「蜂酵母」を使ったサワービール。ほのかな蜂蜜の香りと、スチュワートさんが大好きな日本のいちごの風味を感じられ、色はサルスベリの花の様に明るいピンク色ー。そんな女性向けのストロベリーサワーをつくりたいと、スチュワートさんは以前から構想を練っていました。

「一生懸命パワーポイントで企画書を作って、応募しました。蜂酵母は日本ではとても珍しい酵母で、海外で女性の醸造家によって発見されたものです。女性の醸造家が発見したこの珍しい酵母で、女性向けのビールがつくりたいと考えていました。まさか自分のアイデアを選んでもらえるなんて、すごくビックリしました。」(スチュワートさん)

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「最初に企画を見た時、まずサッポロビール社内では生まれないアイデアだと思いました。HOPPIN’ GARAGEだからこそ作るつくることのできるビールだと思い、スチュワートさんの企画を選びました。」(サッポロビール 土代さん)

HOPPIN’ GARAGEにとって、初の試みとなる野生酵母「蜂酵母」を使ったサワービール『サワースベリー』。全く味の想像がつかないこのビールに、参加者の皆さんは一口目が待ちきれない様子。スチュワートさんの掛け声で、いよいよカンパイです。

「では皆さん、ホッピーン!」(スチュワートさん)
「「ガレージ!」」(全員)

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お馴染みのHOPPIN’ GARAGE流のカンパイ&オンラインならではのスクショタイム!!
今回は、スチュワートさんがこの日のために作ったZOOM背景画像を参加者全員にお配りし、お揃いの背景で記念撮影を実施しました。

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早速、サワースベリーを味わった参加者の皆さんから、様々な感想が飛び出します。

「とても美味しいです!酸っぱいけど甘みもあって、後味も香りも良くて最高です。」

「美味しく頂いてます。もっと酸っぱいのをイメージしていましたが、結構飲みやすくてフルーティー。誰かに勧めたくなります。」

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今回はスチュワートさんの海外のご友人も参加し、とても国際色豊かな会に。マイクさんは、愛猫と一緒に参加しました。
「美味しいです。ネコも良い匂いのビールだと言っています。」(マイクさん)

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異なる酵母を使った、2種類のサワービールを飲み比べ

実は今回、参加者の元には2種類のサワースベリーの中瓶が届きました。1つはスチュワートさんの企画にある野生酵母の「蜂酵母」を使ったサワースベリー、もう1つはサッポロビールで通常使われている上面酵母を使ったサワースベリー。サッポロビールのブリュワーである成瀬さんが、この両方の酵母を使ってサワースベリーの醸造に挑戦しました。
今回のお披露目会では、この酵母違いの2種類のサワースベリーを飲み比べます。

「異なる酵母を使って、2種類のサワースベリーを醸造しました。中瓶のラベルに記載のある開発記号が003のビールはスチュワートさんの蜂酵母を使ったもの、004はサッポロビールで普段使っている上面酵母を使ったものです。風味の違いをぜひ感じてみてほしいです。」(サッポロビール ブリュワー成瀬さん)

2つのグラスを用意し、003と004をじっくりと飲み比べます。どちらも爽やかなサワービール、でも確かに味は全然違う!!参加者の皆さんに飲み比べの感想を伺いました。

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「飲み比べた感想は、004は普通のサワービール。ビールとしての完成度は004が高いと思います。一般受けしそうな良い味だと思います。面白いのは003。2バッチ、3バッチと醸造していく中で味がブラッシュアップされ、より磨かれていくんじゃないかと思います。」

「両方美味しいです。004はビールとして美味しいくて、003は珍しくい味で美味しいです。」

「どちらも美味しかったです。004は強く香りは来ないけれど、穏やか。味はイチゴ感があってイチゴシェーキの様な感じ。003はイチゴよりもピーチネクターの様な感じ。酸味がしっかりしていて、この夏の季節に合う。どちらもすごく美味しかったです!」

スチュワートさんは、サワービールオタクとしてはやはり酸味の強い003がお気に入りなのだそう。

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サッポロビールの醸造家も驚き!蜂から採取される蜂酵母とは

今回初めて野生酵母の「蜂酵母」を使ってビールを醸造することになったサッポロビールのブリュワー 成瀬さんは、とても面白い経験ができたと思う反面、戸惑うことも多かったそうです。

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「蜂酵母の存在すら、スチュワートさんの企画を見るまでは知らなかったです。乳酸菌とかバクテリアを使わなくてもサワービールをつくれると知って、ぜひ挑戦したいと思いました。ですが、サッポロビールの職場の先輩たちは初めて使う酵母だったので否定的でした(笑)自分としては挑戦できてすごく良かったです。新しい酵母なので、まずは研究所のラボレベルで試験をしました。通常だと、HOPPIN’ GARAGEでは最初の打ち合わせから2ヶ月でビールが完成します。今回は予備試験もやったので、5ヶ月くらいかかりました。HOPPIN’ GARAGEの枠を超えて仕事をしてしまいました(笑)」(サッポロビール ブリュワー成瀬さん)

参加者の皆さんも、今回のサワースベリーお披露目会に参加するまで蜂酵母のことを知らなかった人がほとんど。スチュワートさんによると、蜂酵母という名称は、スチュワートさんが海外で発見されたこの酵母を日本で広めるために付けたニックネームなのだそう。

「この酵母の本当の名前はLachancea thermotoleransです。蜂酵母という名称は私が宣伝的な言葉として、日本のために作りました。この酵母はアシナガバチの体内から取るので、蜂酵母としています。地面に落ちた林檎の中に酵母があり、アシナガバチはその林檎に群がり林檎の蜜を舐めることで酵母を体内に取り込みます。冬になり、酵母はアシナガバチの体内で生き続けます。その後、女王蜂が外に出て、また花のところに酵母を付けます。そんな流れで、蜂酵母は生まれます。」(スチュワートさん)

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蜂酵母は蜂の体内から採取する酵母で、蜂蜜の様な香りが特徴。そのため、サワースベリーはいちごの風味だけでなく、蜂蜜のほのかな香りも印象的です。

「実は、蜂酵母は普通の酵母に比べると食べる糖の種類が違い、思ったようにアルコールができなかったんです。蜂酵母を使った003は、醸造過程でアルコール度数2.5%で止まってしまいました。ですが、上面酵母を使った004は何とかアルコール度数4%まで持っていくことができました。」(サッポロビール ブリュワー成瀬さん)

新しい酵母や醸造過程での苦労を学べて、ビールを飲みながら楽しいお勉強会気分です。

日本語の言葉遊びから生まれた『サワースベリー』

酵母だけでなく、更に気になるのは今回のネーミング。『サワースベリー』という言葉には、日本通のスチュワートさんだからこそ思いつく、日本語の言葉遊びが隠されていました。

「サルスベリという木があって、サルスベリの花の色がまさに今回のビールの色なんです。サワービールなので、サワーと、スは酸っぱいのす、ベリーはいちごのベリー。それでサルスベリと似た音感のサワースベリーという名前を思いつきました。日本語の言葉遊びを意識しています。」(スチュワートさん)

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ラベルのデザインは、とても可愛いいちご型の猿!こちらは、サルスベリという言葉と、いちごの形からスチュワートさんが着想を得たそうです。

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「今回、ラベルデザインを制作するにあたって、スチュワートさんがイチゴの形をした猿の顔のイメージを作ってきてくれました。そのアイデアを元に、デザインをしました。蜂酵母ということもあり、酸っぱい顔をした猿の顔の周りに蜂を群がらせています。」(ラベルデザイナー 茅原さん)

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スチュワートさんのイメージ画像

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サワースベリー ラベルデザイン

会の後半には、少人数のグループに分かれてのオンライン交流会も実施。サワースベリーに合うペアリング料理のおすすめを聞いたり、紹介したりしながら、楽しい時間を過ごしました。スチュワートさんのおすすめペアリングはデザートなら何と言ってもレモンタルトがお勧めなのだそう!

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最後に、今回の企画者であるスチュワートさんにオンラインお披露目会の感想をお聞きしました。

「今日は本当に素晴らしかった!ヱビスビールのファンとして、サッポロのホッピンガレージプロジェクトに選ばれたことは本当に光栄なことでした。日本で過ごした30年間において、間違いなく最高の経験の1つです。ブリュワーの成瀬さんのお陰で、理想通りのサワービールがつくれて良かったです。ありがとうございました!」(スチュワートさん)

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『HOPPIN’ GARAGE』第19弾ビールのお披露目は、10月1日(木)に開催が決定。次回のオリジナルビールもお楽しみに!

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ミッションは、「もっと自由にビールづくりができる仕組みをつくる」こと。お客様とサッポロビール醸造技術者(ブリュワー)の共創によるビールづくりを中心に、ビールを学べる講座やビールをきっかけにした交流会などを展開中。 https://www.hoppin-garage.com/

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