見出し画像

酸味のバランスとお菓子感~Peru Alpaca~

ペルーの「アルパカ」という豆を最初に口にしたときは、青りんごや早生のみかんのようなフルーティーさが印象的でした。そのフルーティーさを持ち合わせながらも甘味もしっかりあり、バランスで酸味を愉しませるコーヒー。個性がとりわけ強いわけでもないのに、気になって飲んでしまう豆です。
この酸味の良さとチョコレートやナッツ、焼き菓子のようなお菓子感に、少しの捻りがあるフレーバーもあり、そのままお菓子と一緒にいただくシーンが容易に想像できます。

タルトのようなバターと小麦粉の香ばしさも良いし、あんこのようなマウスフィールのしっかりした重量感あるフレーバーとも合います。

Peru Alpaca  washed
〈地域〉ペルー北部、カハマルカ州、サンイグナシオ市とハエン市
〈品種〉カトゥーラ、パチェ、カトゥアイ、ティピカ、カティモール、ブルボン等
〈標高〉1,400~1,800m
〈精製方法〉ウォッシュト
〈テイスティングノート〉
レモン、ほおずき、ビスケット、あんず飴、紅茶、レーズン、ローリエ

この豆の特徴を余さず出すために、当店では、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から耐圧容器内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味が持続することを目指しています。

味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(ビール樽内やビール瓶内など)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。

当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。


この記事が参加している募集

私のコーヒー時間

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?