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肉まんとペアリングできるコーヒー~雲南~

その国の料理はその国で採れるコーヒーときっと合うんじゃないか、と安易に考えていますが、これは本当に良く合います。
中国雲南と肉まん。肉の脂のうま味とよく合うコーヒーです。

豆を挽いて香りを嗅ぐと、焼きあがったフルーツケーキのような甘い香りやフローラル感、大地感などの後ろに、肉やネギの焼けるときのような美味しそうな香りが..…

小腹も空いていたタイミングでカッピングしていたので、これはと思い肉まんを蒸かし始めました。

「コーヒーベルト」と呼ばれるコーヒー豆が栽培に適した地域は、赤道を中心として南北緯度25度の範囲。そこに含まれる中国雲南省は、近年コーヒー生産に力を入れて良質な豆を出しています。個性あふれるフレーバーというよりも、あっさりと飲みやすい豆が多い印象。月餅などとも合いそうなのですが、ここは最初のインプレッションで肉まんをかじりながら味見を続けると、肉の脂や生姜などの味わいがコーヒーをさらにまろやかに感じさせてくれて、とても幸せな組み合わせとなりました。

中国 雲南  washed
〈地域〉雲南省 思茅(Simao)地区
〈品種〉カティモール
〈標高〉1,300~1,500m
〈精製方法〉ウォッシュト
〈テイスティングノート〉
青りんご、かぼす、びわ、トマト、ナッツ、チョコレート、あんこ、煮詰めたバルサミコ酢、大地感

この豆の特徴を余さず出すために、当店では、
・焦げ味が出ないように焙煎し(焦がさない焙煎)
・焙煎直後から耐圧容器内で圧をかけて保存する(加圧熟成)
ことで、さらにまろやかな味が持続することを目指しています。

味の定着には、焙煎してから1週間もしくはそれ以上、二酸化炭素で圧をかけて酸素に触れない環境下(ビール樽内やビール瓶内など)でコンディショニングを行います。
これで、様々なコーヒーの持ち味が、バラバラではなく角がとれてまろやかにまとまります。
そして、樽から出した後も、空気が触れないような容器の中であれば、さらに味は良いほうへ変化していきます。
お客様のお手元で、是非コーヒーの成長をお楽しみいただければと思います。

当店のコーヒーは、沸騰直後のアツアツのお湯で淹れることを推奨しています。
焙煎による苦味がないので、お湯の温度を下げる必要がなく、逆に高い温度で淹れることで豆が持っている個性がはっきりと出ます。
ペーパーフィルターで淹れて、すっきりとしたフレーバーを楽しむのも良いですが、コーヒー豆のオイルも一緒に抽出されるフレンチプレスのような淹れ方も、甘味が余すところなく出てオススメです。


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