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副業を解禁しない中小企業はどうなるのか?

これまで、大手企業では副業を禁止する企業がほとんどでしたが、一部の上場企業をはじめ、副業を推奨するようになりました。

それどころか、一部の自治体では公務員であっても副業を許可するケースも増えてきています。

つまり、これからの時代は副業が当たり前となり、多くの人が本業とは別の収入源を持つことになります。

そんな中、副業の解禁に待ったをかける企業も存在します。

本業に集中してほしいという思いなのでしょうが、それでは企業として生き抜くことすら難しい世の中になっていくかもしれません。


副業を解禁しないと従業員が辞めていく

副業を解禁しない事で従業員が辞めていくケースが増えていくと考えられています。

友達や家族が副業を始めたのに、自分だけ何も出来ないという状況では、この行動は当たり前ですよね。

実際に、転職をする際の絞り込み条件として副業OKを選ぶ人もいます。

それだけ、副業を解禁するという事は従業員・求職者にとってメリットが大きいという事です。

ある会社では、副業OKを全面にアピールした正社員募集で採用に成功した事例もあります。

コロナウイルスにより、その傾向はさらに強まっていく事でしょう。


優秀な人を採用できる

そもそも、副業をしようという人は、働くことに意欲がある人です。

能力のある・ないは別として、少なくともやる気だけはあると言えます。

つまり、副業をしたいと考える人を採用する事には一定のメリットが存在します。

逆に副業に興味がないような人材は働くことに意欲がなく、金銭欲も少ないかもしれません。

そのような人が活躍できるかというと、それほど期待できないのではないでしょうか。

こう考えると、副業を禁止している会社には、働く意欲のない人しか集まらないという事です。

副業をしなくても、十分なほど給料を払えているのであれば別かもしれませんが、そうでない場合は、今すぐ副業を解禁することをお勧めします。


従業員のスキルアップにもつながる

副業を解禁することで従業員は、他社で仕事を通して学びを得ます。

これまで、研修費用をかけて教育していたような事が必要なくなるという事です。

それどころ、他社のノウハウまでも身に着けてしまうので、研修以上の効果が身につくことでしょう。

このスキルを本業にも活かしてもらえば、企業としてはノーリスクでメリットが得られます。


同業他社への副業禁止は意味がない

情報流出や人材流出を恐れて、同業他社への副業を禁止ている企業もありますが、それでは両者にとってメリットが無いように感じます。

まず、従業員からすればせっかく持っているスキルや技術を活かせる副業がしたいのに、それが出来ません。

スキルや技術を持っていることにより、相場より高い時給で働けるかもしれないのに、そのチャンスを諦めてしまう事になります。

次に、企業としては異業種で学んでもらっても、それほど多くのメリットがありません。

もちろん、異業種で働くからこそ、違った発見があるという事もあります。

しかし、同業他社で働くことでもっと根本的な部分を発見できる可能性が高くなります。

情報流出は契約によってある程度は守れますし、人材が流出するのは、その企業の待遇や環境に問題があるからにすぎません。

上記の事から、同業他社への副業禁止はお互いを不幸にするだけなので、止めるべきです。


副業のあっせんはどうなのか?

大手生活用品メーカーのライオンは、従業員に対して副業をあっせんする取り組みを行うと発表しました。

人材紹介会社を通して多数の副業を取りそろえるようなので、ある程度は自分の希望通りの副業を探せるのかと思います。

大手企業においては、これまで副業禁止が当たり前だっただけに、この取り組みにより「本当に副業がOKなのだ」と従業員は安心して副業出来る事でしょう。

ただ、それと同時に副業まで会社に管理されることにストレスを感じる人もいます。

従業員にとって副業をする最大の目的は収入源を増やすことです。

つまり、一社に依存した働き方からの脱却です。

しかし、副業先まで本業の会社に管理されているとなると、一社依存からの脱却に繋がらないと感じる人も多くいます。

自分の力で探して、自分の力で稼ぐことに意味があると考える人も少ないありません。

副業をさせる第一歩の取り組みとしては大変すばらしいと思いますが、ある程度、副業することが浸透してくれば、メリットを感じる人は少なくなるのかと思います。

また、人材紹介会社を利用している事から、何か裏で取引があるのかと疑う従業員も出てくるでしょう。

従業員を使って紹介料を得たりと、法律的に問題のある行為も出てきそうなので、中小企業が導入する場合は、しっかりと検討してからやるべきです。





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