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「幸福な王子」(オスカー・ワイルド、妖精文庫、青土社)を読んで

「幸福な王子」
心が洗われる美しい話だ。

学生の頃に読んだ時は、自分の物を何でも人にくれてやる、お人好しな人、と思っていた。

しかし、今、読み直してみると勘違いしている事に気づいた。

王子は生きていた時、自分だけ楽しい幸せな暮らしをしていた。

しかし、銅像になって町を見渡すと、貧しくて苦しんでいる人が一杯いて心が痛かったのだろう。

だから、自分の宝石の目や金箔の皮膚をその人たちに分け与えたいと思った。

燕も仲間のいるエジプトに行かず、王子のもとで寄り添い行動をともにした。

最後は、王子と燕は一緒に死んで天国に召されるという話に感動しました。

楽しく暮らしていたから幸福だったのではなく、貧しい人のために自分の身を捧げて天国に召されたから幸福なのだと思った。

「わがままな男」
ある少年との出会いから男は改心して、自分の庭を子供たちに開放する

庭に春がやってきて、物事が良い方向に向かう

その少年は堕天使だったのか。それとも、キリストのように何か罪を背負っていて、手と足に釘のあとがあったのか。

二人は死んで天国に召される

善い事をして、天国に行く話はいい話という気がする

「星の子」
星の子は自己中心的で思いやりのない子だったが、母との出会いから改心する。

奴隷となっても、自分を犠牲にして人助けする子になった

醜い子にされていたが、善行によって美しい子に戻してもらい、王として国を統治するという、胸がすく話だ

「すばらしいロケット」
ロケット花火は、自慢話ばかりする自惚れ屋で、まわりから相手にされていないのに気付かず一生を終える

謙虚に身の程をわきまえねばならないと教えられる

「プリジオ王子」
この先、どういう展開になるのだろうと、先が全く読めない物語だった。

利口過ぎる人間は、嫌われるという教訓の話だ。

思いやりのない人はダメだ

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