なぜかハワイにいる2024(その4)〜ファーマーズ・マーケットの“フォー“とダイアモンド・ヘッドの“雨“
(承前)
文化的な1日を過ごした後は、レストラン「Michel‘s」でサンセット・ディナーを仲間と取り、頭を切り替えての翌日。
この日はベタに、ダイアモンド・ヘッドに登ってみようと考えた。入山規制があるため、事前に予約するのだが、1時間毎のスロットで空いていたのは11:00-12:00。朝は、ヨーグルトだけだったので、登る前に腹ごなしを兼ねて、ファーマーズ・マーケットを訪れた。
マーケットは毎日開催されるわけではないが、この日は土曜日。ちょうど良い具合に、ダイアモンド・ヘッドの登り口にある、KCC(Kapiolani Community College)でファーマーズ・マーケットが開かれる。
朝10時前に到着したが、結構な人出。日本人観光客らしき人も多い。さまざまな食品を売る店が出ているが、“無添加フルーツ大福“、“たこ焼き“といったブースもあり、結構行列ができている。ハチミツや野菜などの食材、コーヒー豆なども売っているが、列が出来ているのはその場で食べられるフード系。
私の目当ては、ダウンタウンにあるベトナム料理店「The Pig and the Lady」のフォー。7年前に妻と旅行した頃から有名店だったが、調べてみると恵比寿に出店している。フォーだけではなく、バイン・ミーなど、結構なバラエティ。私が食べたのは牛肉の「フォー75」。“75“というのは、この店のファミリーがフォーを作り始めた年、1975年にちなんでいる。これが美味しかった。出汁の味が奥深く胃に染みる。“No MSG(旨み調味料)"とうたっている通り、ケミカルな味が全くない自然の美味しさ。麺はちょっと太めかつ固めで食感が良く、トッピングの肉も絶妙の味。今度、恵比寿の店にも行ってみよう。
いざダイアモンド・ヘッドへと思ったが、ちょっと気になる食べ物が。ブラジルのポン・デ・ケイジョ(pal de queijo)。チーズの入ったミニブレッドのサンドイッチが売っている。パンは、オーブンが並んでいて焼きたて。あまりにも魅力的で、ハムと玉子のサンドイッチを1個購入。出来立てで温かく、バジルソース(Pesto)がアクセントになって、とても美味。
いよいよダイアモンド・ヘッドと歩き出すと細かい雨が、ハワイではよくあることである。しばし雨宿りして、小やみになったところで、坂を上がり入山口を目指す。ところが再び雨が降り出し、入山口までたどり着いたところで、しばし待つ。止んだところで登り出すのだが、また途中で降り出す。もう雨宿りするところなどなく、雨足は少し強くなり、髪やTシャツがしっとりと濡れてくる。
ハイキング道は、スニーカーで十分なのだが、雨に濡れているので気を使う。こんなところで怪我でもしようものなら、目も当てられない。それでも、頂上まで上がった頃には雨は止み、景色を楽しむことができた。
ダイアモンド・ヘッドは、30万年前に火山の噴火でできた巨大なクレーターを取り囲む外輪山。その地形がよく分かる。かつては大砲などが設置された、防衛のための砦でもあった。
その後は、雨にはあわなかったのだが、すっかり疲れてしまったので、ワイキキ中心部に戻り、モアナ・サーフライダー・ホテルのビーチ・バーでビールを飲んでいた。カウンター隣に座るアメリカ人の若いカップルと、その横の60歳前後の夫婦らしき人たち、見知らぬ同士のようだが、話が盛り上がっている。カップルは新婚、ハネムーンで2週間(!)ハワイにいるらしい。
彼らやバーで楽しげにしている人々、ビーチで遊ぶ若者を見ていると、値段を円換算してあれこれ考えている場合ではないと、ビールのグラスを重ねたのだった。
ということで、3泊5日のハワイ2024は無事に終了した
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