見出し画像

“夏の風物詩“ 都市対抗野球〜初戦、沖縄電力vsトヨタ自動車を観る

夏の東京ドームと言えば、都市対抗野球。と言っても、さして自分とは関係のない大会だと思っていた。20年ほど前までは。

法人を担当するようになり知ったのは、都市対抗野球は取引先との関係を築く上で、重要なイベントになるケースがあるということである。会社によって程度は違うが、「是非、応援に来て欲しい」と言われるケースもある。

それに応じると、チケットやビールなどを買えるクーポンなどを頂戴したりする。試合が昼間だと、体よく職場を抜け出し、東京ドームで野球を見ながらビールを飲む。周囲には、似たようなサラリーマンが沢山いる。選手は知らないが、社会人だけあってプレーの水準が高く、両チームの応援合戦も楽しい。

「XX会社から頼まれちゃって、これから東京ドームだよ。暑いのに勘弁してほしいよな」とか言いながら、ほとんどの人はエンジョイしている。出場企業の社員はもちろんのこと、こうして盛り上がっているのが、“夏の風物詩“都市対抗野球である。

社会人野球の二大タイトルは、日本選手権と都市対抗。ただし、都市対抗は企業が都市・地域を代表して出場する。それを具現化する仕組みとして、“補強選手“といいうものがある。代表企業は、同地区予選敗退チームから、最大3名の選手をレンタルできるのだ。

今年の都市対抗野球のスケジュールを何気なく見ると、大会初日の第1戦、沖縄電力(浦添市)とトヨタ自動車(豊田市)が対戦する。沖縄電力はかつて担当していて、私にとって思い出深い会社である。当時親しくさせて頂いた方々も、役員等でまだいらっしゃる。現地に行けば、久方ぶりにお会いできるのではと東京ドームに向かった。

都市対抗野球では、出場企業が取引先・従業員家族向けの案内ブースを設けている。この辺りに知った顔はないかと見回していたところ、偶然にも旧知の電力の方に遭遇。お互い、「おぉー」と驚きあった。事情を話すと、場内までご案内いただき、沖縄電力の幹部の方々とご挨拶もできた。近くの席には、かつての職場の仲間が集まっており、こっちでも「おぉー」である。旧知の人々とビールを飲み交わしながら、仕事とは無関係に、純粋に沖縄電力を応援する観戦となった。

トヨタ自動車は前回優勝、10年連続出場で、先発の嘉陽は昨年の大会で橋戸賞(MVP)を受賞している。一塁側は、トヨタの赤で外野席まで埋まっている。沖縄電力は、10年ぶりの出場。都市対抗での勝利経験はまだない。それでも、会社応援団が懸命に選手を鼓舞している。

正直、力負けの展開かと予想していたのだが、沖電は好投・堅守でトヨタに得点を与えない。一方で、嘉陽投手も流石のピッチング。

両チームとも、随所に守備のファインプレーが出るしまった好試合。0−0が続く中で、これはワンチャンあるかもと、応援団と共に我々も大いに盛り上がる。トヨタは嘉陽が降板、“ミスター社会人“とも言われ、今大会で引退する佐竹投手がマウンドに。

9回表、その佐竹を攻め、沖縄電力は2アウト満塁、応援のボルテージは最高潮に達するも、ベテラン投手は冷静にピンチを切り抜ける。

そして9回裏、トヨタにタイムリー・ヒットが出てサヨナラ勝ち。あと少しだったのに〜

それでも、緊迫した展開に大いに満足、企図した再会も果たすことができ、満足して東京ドームを後にした。

“夏の風物詩“ 都市対抗野球、結構面白いですよ


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?