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画期的なアイデアは孤独から生まれる - 妄想する頭 思考する手

こんにちは、佐藤@読書好きプログラマーです!
本を読むのが好きで「無駄な知識など存在しない」をモットーに日々雑多に本を読んでいます。

今回はアイデアは個人で考えるべきで、画期的なアイデアは複数人で考えても出づらいという話をしようと思います。

先日、こんな本を読みました。

著者の方はスマートタッチの発明者です。スマートタッチと言われるとピンとこないかもしれませんが、今のスマホで二本指で触ってズームしたりするあれがスマートタッチです。

この本で非常に感銘したのは素人として発想し、玄人として実装しなければならないという部分です。知識が増えればアイデアも閃きそうですが現実は逆です。増えた知識は自由な発送を阻害します。

著者はこれを天使度・悪魔度として表しています。天使度は発想の大胆さ、悪魔度は技術度の高さを表します。
技術だけ高くても発想が平凡であれば出来上がるものは平凡です。逆に発想が大胆でも技術度が低ければすぐに真似されてしまいます。目指すべき場所は大胆な発想で技術難易度が高い場所です。そこに至ったアイデアこそ社会にイノベーションを起こすことが出来ます。

なにかのアイデアを考えるときには枠にはまらないようにしましょう。
枠にはまらないために気をつけるべきことは全員でアイデアを考えないことです。人それぞれ興味や考え方は違うため、全員が納得するアイデアというのはどうしても丸くなり飛び抜けた発想は出てきません。
誰かと誰かのアイデアの中間をとるのではなく一人のアイデアを尖らせていってこそ大胆な発想は生まれるのです。

なので、著者はブレインストーミングが意味ないと主張します。全員がアイデアを出し合うことで一見素晴らしいアイデアが出そうですが、すべてのアイデアが出揃った段階で話し合いで一つに絞ることで発想が丸くなってしまいます。また、全員が見ている場にアイデアを出すため、どうしてもその場でウケが良さそうなアイデアへと発想が偏ってしまいます。
ブレインストーミングは全員が納得したアイデアを出すことができますが、それは言い換えれば誰にとっても強烈に刺さることがなくだれも責任を取ることが出来ないアイデアだということです。

著者はチームでアイデアを考えるのであれば、インプットのみをチームで行うべきと言われています。発想は個人で行い個人が責任を持つべきですが、発想するための元になる知識を他の人から募るのがよいそうです。
人の知識は有限ですし、人の興味やインプットも限りがあります。他人が猛烈におもしろいと思っている知識や事象にはなにかしらのアイデアの種があるものです。

僕も仕事で多数のブレインストーミングに参加してきましたが、ブレインストーミングは仕事をやっている感もありますし、やったあとの満足度もあるんですが結果がなにか出たのかと言われると首を捻らざるえません。
結局はブレインストーミングを行ったあとに、リーダーが一旦持ち帰って個人が頭を捻って出してきたアイデアのほうがピンとくることが多かった印象があります。


まとめると、
・アイデアは天使度・悪魔度のバランスが大事
・ブレインストーミングはインプットとして使うべき
・尖ったアイデアは孤独から生まれる
となります。

尖ったアイデアは受けいられれてもらえなくて、つい他人からアドバイスを貰いたくなりますが、それは角を取って誰からも面白くないアイデアになる可能性があります。
いつだって世界を変えるアイデアは孤独から生まれます。孤独に打ち勝ち、猛烈に自分が面白いと思えるものを作っていきたいものですね。


最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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