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四季報写経、始めました

noteの投稿で「四季報写経」なるものの存在を知り、なんとなく自分の中のアンテナが動いたので、やってみることにしました。


四季報写経とは?

四季報って、そう、上場銘柄の企業情報が載っている、あの鈍器のような重たい本のこと。

これを書き写す作業なので「四季報写経」と呼ばれています。

書き写すといっても、手書きではなく、エクセル表への入力です。

どうやってやるの?

具体的な方法は、こちらの四季報写経ウーマンさんのnoteを参考にしました。

四季報に盛り込まれた情報を全て書き写す必要はなく、四季報写経ウーマンさんがご提案くださっている基本情報と、(もしあれば)自分が重要と思った項目を入力していくのが良さそうです。

エクセル表もこの投稿から直接ダウンロードしたものを、自分流にアレンジして使っています。

ダウンロードは有料ですが400円ですし、あらかじめ関数も入れてくれているので、入力の手間を考えると、購入してしまったほうが断然お得です。

事前準備と副教材

あと、実際に入力する前の準備として、こちらも読んでおいて損なしです。

「四季報公式ガイドブック」と、「業界地図」があると良いと書かれていたので、前者を電子書籍で購入、後者はデジタル版を1年購読してみることにしました。

業界地図デジタルは、各業界の全体像を把握するにはとても良いツールだと思います。

私のお気に入りは、各業界の基本情報のページに記載されている「オススメ情報源」。出所の明らかな情報源が記載されているので、調べ物をする際にとても便利です。

各業界の専門用語なども拾いやすいので、企業情報関連のレポートを翻訳するときに基礎的な情報としてサっと目を通しておくと、翻訳作業がはかどる。これで年間3300円は、なかなかお得なのではないでしょうか。

25社入力してみて気づいたこと

電子書籍より紙がいい

とりあえず、2024年春号を電子書籍で買ってみました。

が、しかーーし、

電子書籍版は各ページがいわゆるスクリーンショット状態になっていて、ハイライトもできないし、テキスト検索も不可。つまり、社名や証券コードでの検索ができないのです。目次から個別企業のページに飛ぶこともできない。これは痛い…。

一方、紙の四季報は、辞書感覚で行きたいページにすぐに飛べるし、閲覧性の高さは抜群。

ということで、四季報写経をやるなら、まずは紙の四季報を買いましょう。

四季報の電子書籍版の利点は、文字を拡大できることでしょうか。細かい文字が見えづらく感じる人には便利です。

四季報に限らずですが、私はこういう「ページ画像貼り付け」タイプの電子書籍が嫌いで、できるだけ買わないようにしています。

同業他社比較で発見の嵐

まずは電力・ガス会社から入力開始してみました。

2社入力した時点で既に手ごたえを感じる!

書いているうちに、いろんなことに気づくのです。

たとえば、電力会社は設立年が1951~52年、上場年もそのあたりに集中しています。

これはどうしてなのか、自分なりの仮説を立てた後で、検索して答え合わせをする。

この、仮説→検証の繰り返しに、連想ゲーム的な楽しさがあります。

入力した企業の数が増えてくると、共通点や相違点、頻出キーワードが見えてきて、

  • 同じ業種でも儲かっている会社とそうでない会社があるのはなぜか

  • どの会社も売っているものは電力やガスなので商品自体の差別化は難しい

  • 収益は燃料価格の変動の影響を受けやすい

  • 「期ずれ差益」って何よ?

  • 新参の電力会社は、設立から上場までに10年強かかっている

などなど、いろいろなことに気づいたり、疑問が沸いたりして、入力するたびに「へーーー」とか「ほーーー」と叫んでいます。

この、「な・る・ほ・ど!」と気づく感覚の気持ちいいこと。

あくまで自分目線の「なるほど」ですので、些細な気づきでも全く構わないと思っています。

電力会社の次はガス会社を入力してみました。今度は設立年が、電力会社よりずっと前。

なぜかと考えると…

ガス灯のほうが、電灯より先にあった感じ、しますよね?

ただ、上場年は電力会社より後なのです。

なんでだーー。

入力しながらその理由を考えています。

資格の勉強よりも断然面白い

以前の投稿で書いた通り、6月に証券外務員一種の試験を受けようと思っていたのですが、4月から5月にかけて仕事が忙しくなってしまったことを理由に、勉強を中断していました。

そんな矢先に四季報写経に出会い、同じ証券の勉強をするなら、四季報写経のほうが断然面白いことに気づいてしまったのです。

なので、外務員の試験勉強はひとまずお休み。

それにしてもつくづく、自分は暗記系の勉強が好きではないのだなと痛感しました。ググればわかる情報を覚えるために、脳のスペースを使うのが無駄に感じてしまうんです。

それと、勉強を始めた動機(金融翻訳者として履歴書に書ける資格が欲しい)が不純だったのもいけなかった。

はい、わかってます。全部言い訳ね。

四季報写経界隈の人たち

ご参考までに、四季報写経に関連の深い方々のSNSをいくつか載せておきます。

山川隆義さん

四季報写経の源流である「瞬考」の著者です。

1点ご注意。本書は四季報写経についての記述は多くはありません。

が、四季報写経のメリットについても言及されているので、写経を始める前の心構えとして、読んでおきたい1冊です。

四季報写経ウーマンさん

「瞬考」で提唱されている四季報写経の概念を、丁寧に仕組み化し、ノウハウを分かりやすく伝授してくださっています。

四季報写経ウーマンさんは、すでに1000社以上(!)写経し終わっていらっしゃるようです。その過程をつづったこちらの記事も、読み応えあり。海外旅行中も四季報を帯同していく徹底ぶり。

平田智基さん

四季報写経ウーマンさんと共同で四季報写経イベントを主催しているかたです。企業情報なんかもポストしていらっしゃいます。

こちらは、平田さんがポストされていた、今月開催される四季報写経イベントの告知です。参加者枠を50名から100名に増やしたとのこと。じわじわと写経の輪が広がっているようですね。

四季報写経見習いさん

「瞬考」を読んだことがきっかけで四季報写経を始められたそうです。

なかなか素晴らしいペースで写経されています。

私はとりあえず、100社目指して精進いたします。

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