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宝石業界の裏話。あなたがお持ちの1カラットは1カラットではないかも知れません。

1カラットダイヤモンドの裏話

1カラットのダイヤモンド。大きくて高い。確かにそうなのですが、やはりダイヤモンドは奥が深くてピンからキリまでです。

カラットと言うと大きさをイメージしますが、実際は重さです。そして、1カラットは0.2グラムととても軽いです。
今は「カラットスケール」というダイヤモンドの体重計のような物がありますが凄く精密です。

形としてはこんな感じでした。それを頑丈な床の上で静かな所に設置したりしています。価格は冬至で20万円くらいしたと思います。
ちょっと風が吹くだけで重さが変わってしまうほど繊細なスケールです。

では、昔の量り方は?

昔はそんな精密なデジタル量りはなかったので、天秤のような物で量っていました。ダイヤモンドを片方に乗せて反対側に分銅を乗せてダイヤモンドの重さを量るのです。

うちにあった天秤はこんな感じの物でした。当然、静かな場所で量る事は量るのですが今のように精密ではありません。
かなりアナログで完璧なものという感じではありませんよね。

昔の1カラットは1カラットではない?

これを書くと業界人として失格かも知れない裏話を書きます。
ボクが仕事を始めた20年前はデジタル量りなので恐らく違うと思いますが、それ以前の天秤量りの場合はもしかしたら1カラットに足りないかも知れません。

というのは、長年使うと分銅が錆びていたりすると実際より重くなってしまったりします。本来は手で触るのは禁止ですが触ってしまった場合なども含まれますね。普通は付属のピンセットなどを使ったりします。

当時は鑑定機関もありませんし、保証書と言っても各お店で発行していたものですから結構アバウトだったのだと思います。

その事は当然知っていた

恐らくそういった事は分かっていたと思うので、昔のジュエリーの刻印は「1ct」と、それ以上は細かくは書かなかったのだと思います。
実際昔の業者さんと話した時にそういった話は聞いた事がありますし、あながち嘘ではないと思います。

今の時代はそういった表記はなく「1.XXX」といった刻印がほとんどだと思います。
鑑定機関でもしっかりと量っていますし実際にダイヤモンド量りでは嘘つけませんからね。

昔はそういった事が結構あったそうです。確かにリフォームなどで昔のダイヤモンドの重さを量ると1カラットなかったりする事が多かったのは確かです。

だから、今昔の指輪をお持ちの方のダイヤモンドの重さを量るともしかして1カラットの重さがない場合もあるのです。

特に立て爪の指輪というのは昔だと婚約指輪に使われていましたし、特に1カラットのダイヤモンドが使われている事が多かったですし、もしリフォームをする事があったりしたら一度計量をしてもらうのも良いかも知れないですね。

1カラットダイヤモンドではなかったとしても

それと、1カラットではないという事をわかった上でオススメなのは、ダイヤモンドを鑑定してもらうのも良いですよね。もちろん別途料金は必要になりますが、5千円から1万円くらいですし、ダイヤモンドの形、カット、色、透明度、蛍光性などを鑑定してもらえますし、かなり正確なダイヤモンドのグレードを出してくれます。

手持ちのダイヤモンドの価値を知る上で鑑定書を作ってもらうという事はとても良い事だと思いますよ(^^)


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