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【就活生/転職活動者向け】「この会社で仕事してみたいと」思ったら読む! リアルな仕事体験記 Vol.09 サントリー〜前篇〜

こんにちは。

随分と間が空いてしまいましたが、再開します!再び頑張っていきますので、スキとかコメントとか、なんでもリアクション頂けると嬉しいです。

さて早速ですが、今回はSUNTORYさんです。
サントリーと言えばもちろん皆さんご存知の飲料メーカー。プレミアムモルツやウイスキーの白州なんかは、私も好きでよく飲んでます。

この会社は鳥井信治朗さんという伝説の創業家からスタート。初期に発売した「赤玉ポートワイン」の赤玉=太陽と、その下に自分の名前をくっつけ、サントリー(SUN鳥井)という名前の由来であることは有名なエピソードです。
”お酒好きな人が集まっている”というイメージがあるこの会社ですが、果たして本当にそうなのか。この会社で働く若手はどんな仕事をしているのか。サントリーはどんな会社なのか。お楽しみください。

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◆自己紹介◆

 初めまして!私が紹介させて頂くのは、「ワールド・ウイスキー・バイブル2015」にて世界最高のウイルキーに選ばれた「山崎」ブランド(*世界最高のウイルキーに選ばれたのは「山崎シングルモルト・シェリーカスク2013」)他、ザ・プレミアムモルツ、伊右衛門などを展開するサントリーホールディングス株式会社です。

 まずは私の自己紹介をさせて頂きます。名前は山田太郎、滋賀は琵琶湖のそばで生まれ、静岡育ち。両親が海外志向が強かったこともあり漠然と英語に興味を持ちながら成長しました。高校生の時に一年間カナダへ留学し、さらなる英語の勉強のために大学2年生の時にアメリカ・フロリダ州のDisney Worldでのインターンシップに参加。その時の経験を通して、将来はグローバルな仕事をしていきたいと思うようになりました。
 就職活動時代の自分の軸も『海外での可能性』でした。さらに元々お酒を飲むこと、作ることが好きだったことはもとより、面接が一番楽しいと感じたこともあって、縁があったサントリーに入社致しました。初配で国内向け営業部に配属。主にスーパーマーケットや酒量販店といった家庭内消費用のお酒を販売している小売店を担当しています。私のパートでは、ビール会社ってどんな会社か、ビール業界がどんなところなのかお話させて頂きます。

◼️どんな会社・・・?


【"やってみなはれ"の精神】
 まず、サントリーとはどんな会社なのか。サントリーじゃない人でも知っている、サントリーのとても有名な精神についてご紹介致します。

 サントリーに新卒で入社すると、まず始めに教えられるのが"やってみなはれ"の精神。これは創業者の鳥井信治郎の口癖であった、「やってみなはれ。やらなわからしまへんで」が元になっており、意義のある無謀な挑戦を大前提的に善と考える精神です。「やってみなはれ」という言葉は、優しく穏やかな響きがありますが、実は、厳しい言葉でもあります。「自ら先頭に立ち、必死の覚悟でやれ」ということであり、やるならやり抜け、という檄を含んでいる言葉なのです。実際に働いている中で、こんな営業をしてみたい、こんな企画をやりたいという上司への提案で、駄目だと言われたことはほとんどありません。しかしながら、その企画をしっかりやり切るという強い思いがあるのかどうか、さらにどんなゴールを見据えているのか、といった確認は何度もされます。

 私のやってみなはれエピソードとしては、白州というウイスキーを得意先になんとか採用して頂くために、まずは身も心も白州に染めるという企画を考えました。担当の酒バイヤーを埼玉から山梨の白州工場まで連れ出し、そこで工場見学と白州についての勉強会を実施。その場で白州ブランドを飲み比べしてもらい、夜は東京まで戻り、美味しい白州ハイボールが飲める飲食店で締め、お土産に白州を渡すという小旅行とも言える白州ずくしの一日を過ごすというものでした。結果として、白州の勉強会が好評であったこと、また白州の味を大変評価して頂くことができ、採用が決定。商品の展開場所においても、最もお客様の視線が集まる上段での展開が決まりました。

白州

 『やってみなはれ』の対義語として、『やらざるは罪』という精神もサントリー社員の根幹の考えになっています。サントリーではやって失敗するよりもやらないことのほうが『罪』だと考えられており、何事にもまずは意欲を持って挑戦する。もしそこで失敗をしてもクビにはならない、やり方を変えて再挑戦をしなさい、という考えです。こういった考えを社員みんなが持っているからこそ、困難な挑戦に挑むことができたし、失敗を繰り返しながらもサントリーが、革新的な商品を生み出せてきた理由の一つであると思います。

 ここまでの話だと、「サントリーのやってみなはれの精神って素晴らしいなぁ!どんなことにでも会社が応援してくれて挑戦出来る会社なんてめっちゃ良いじゃん!」って思った人も多いと思います。確かにその通りなのですが、このやってみなはれの精神、困難な予算(営業ノルマ)としても営業1人1人に課されるものでもあります。


 例えば、「ザ・プレミアムモルツの期間限定品を出すから、既存のプレモルと合わせて前年の180%売ってね♡」と会社からの指示が降りてきたとします。もちろん営業は難しいノルマと感じながらも必死こいてノルマを達成させるわけです。しかしながら発売直後に、「首都圏はノルマ達成出来ているが関西地域が厳しい状況!」となったとします。すると、「関西厳しいから、首都圏が関西の分も合わせて240%売って♡」などと、最初のノルマにさらに上乗せされたものが降りてくるわけです。
 「そんなの無理!!」と正直思いますよ。笑 けど、なんてったってサントリーにとって、『やらざるは罪』。。。困難な数字でも『やってみなはれ』の精神に則り、上層部の指示を完遂しなければいけないのです。無理な数字を達成するために、無理な営業活動をせざるを得ないこともあります。しかしながら、サントリー社員の根底には絶対に『やってみなはれ』の精神が行動の指針となっているので、どれだけ難しいと感じても、まずはチャレンジするのです。

【他社のビールは絶対に飲まない!? 】

 皆さんの中にも、とりあえず一杯目はビール!という方も多いと思います。でも、居酒屋で飲むときにビールの銘柄を気にする人は少ないんじゃないでしょうか。
 現在のビール業界は、4つの会社によって大きくシェアが分かれています。アサヒビール、キリンビール、サントリー、サッポロビールです。ビールのシェア(ビール・発泡酒・第三のビールの3種合計)というのは日々変動していますが、ざっくり分けるとアサヒ>キリン>サントリー>サッポロとなります。アサヒが強いのはスーパードライのおかげです。1987年の発売当初から根強い人気があり、日本で一番売れているビールの銘柄でもあります。ビールと言えばアサヒを選んでおけば間違いないと言われている所以です。

 「じゃあどのビール会社の社員も、日本で一番売れているアサヒを飲むのか?」というと絶対にそれは有り得ません。ビール会社の社員は、(おそらくどこのメーカーの人も)絶対に自社のビールしか飲まないです。それ以上に、自社以外のビールを飲むなんて、非国民と呼ばれる可能性もあるほどです。

 私が新人時代にまず教えられたのが、飲み会を開く際のお作法でした。まず、飲食店のホームページを開いたらドリンクメニューを参照、自社ビールかどうかを確認します。そこでビールの銘柄が確認できれば良いのですが、出来ない場合は直接電話してビールの銘柄を伺います。この一連の流れを自社ビールを扱っていることころにヒットするまで繰り返します。そして、自社のビールを置いているお店にしか行きません。笑 会社の飲み会などでは、自社の営業が担当をしている飲食店を主に利用しますし、ちょっと一杯という時でも会社周辺の自社ビールを扱っている飲食店は、大体把握しています。

 なぜここまで他社のビールは飲まないのか。サントリーでは、新入社員研修において『敵愾心(てきがいしん)』という言葉を学びます。この言葉は『敵に対して抱く憤りや、争おうとする意気込み』という意味なのですが、サントリーの新入社員は、この敵愾心を持って他社の営業に打ち勝つべし!というような旧日本国軍が掲げていたような精神論を刷り込まれるのです。笑 きっとこういった教育は他のビール会社においても同じだと思います(違ったらごめんなさい)。このような徹底的な教育のもと、『他社のビールを飲んではいけない』といった暗黙のルールが刷り込まれるのです。

 でも合コンとかデートとか旅行先とかはどうするの?と思った方!全く問題ありません。サントリーグルメガイドという食べログのようなサイトを運営しており、日本全国どこでもサントリービールを飲める店が分かるのです!笑 http://gourmet.suntory.co.jp
 これを使用すればまずお店が見つからないことはありません。そしてこれに加え、サントリーでは社内向けに得意先飲食店のリストが開示されており、料理の種類別、料金別、シーン別などで探せるようにもなっております。ちなみに、ここまでビールについてしかお話はしていませんが、もちろん清涼飲料水についても同様です!サントリー社員はビールはプレモル、お茶は伊右衛門、缶コーヒーはBOSSしか飲みません!

【お酒は強くなきゃいけない・・・?? 】

 ビール会社というと、一般的なイメージでは色黒の体育会出身の集まっている会社で、「お酒が強い人が多そう」「飲み会が多そう」かと思います。そしてこれらのイメージは、半分正解、半分不正解です。というのも、お酒は強い人も弱い人もいるし、飲み会も他の企業と同じ頻度くらいはある、というのが実情だからです。もちろんお酒の会社なので、元々お酒好きの方は多いです。そのため飲み会を開催することや飲み会への参加のハードルについてはそれほど高くはないかもしれません。仕事終わりにオフィスに残っているメンバーで1杯だけいこうとか、そういうことは多々あります。さらに、これは営業部に多いのですが、新商品が発売になる際や商品知識を深める勉強会などにおいては、就業時間中に商品の試飲をすることがあります。酔っぱらう程の量を飲むわけではないのですが、ビールを始め、スピリッツ類と言われるテキーラ、ウォッカやワインなども飲む機会があります。こういった機会も多々あるため、日々の生活の中でお酒に接する機会は、他の企業よりも多いことは間違いありません。
 まとめると、ビール会社で働くにあたって、お酒が強くなければいけないといったことはない。しかしながら、売る商材がお酒となので、お酒に対する興味はあった方が楽しく働くことができるかと思います。

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はい、まずは前篇はここまで。私の友人にもサントリーで働いてる方数名いらっしゃいますが、みんなイキイキと働いてます。”やってみなはれ”の働き方、おそらく楽しいんでしょうね。もちろん、ツラさもあるけど、それ以上にやりがいがあるんだと思います。

あぁ、ビール飲みたくなってきた。。。

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