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白いカーディガン(日常の中の不思議ファイル 18)

ヒロさんがお世話になったお坊さんが亡くなったと連絡があり、
お正月は遊びに行く、という約束が果たせなかった時がありました。

とても高名なお坊さんだそうで
たくさんの人が来ていて、
ヒロさんはお手伝いをしているのでしばらく帰れないと連絡がありました。

2日目くらいでしたでしょうか、
買い物に行って疲れたので、夕方ちょっと横になって眠ってしまいました。

するとヒロさんから電話があり

「もしもし、今、何着ているの?」

突然の質問に面食らいながら、

「白いカーディガンだけど??」

と答えると、電話の向こうで

「えええええ~~!?」と叫び声が聞こえます。

ヒロさんの話では…

お葬式に向けてたくさんの来客があって
お手伝いの人たちは大忙し。

ヒロさんも一生懸命働いて、
みんなで一息ついて休んでいたところへ

駐車場の係の人が来て、
ヒロさんのことをを呼んでいる人がいるとのこと。

ヒロさんは急いで駐車場に行ったけれど
そこには誰もいなかったので戻ってまたお手伝いをしていたら

また、違う人が駐車場から呼びに来たので

ヒロさんは今度はその人と一緒に駐車場に戻ってもらいました。
でも誰も居ません。

ヒロさんがその女性の姿形を尋ねたところ、
どうも私らしい、ということで電話をしてきたというのですが、

片道でも半日くらいかかるくらい遠いところだし
第一、私はそのお坊さんの名前も、お寺の名前も知らないのです。

ヒロさんが呼びに来た人にその女性はどこにいたのかと尋ねると

なんと鍵がかかったヒロさんの車の助手席から
ヒロさんを呼んできて欲しいと言ったのだそうです。

慌てて車の鍵を開けて中を覗き込むと、
助手席には、
ヒロさんが忘れていった携帯がありました。

そして私の着信が。

ヒロさんを呼んできてと頼んだ女の人は
白いカーディガンを着ていたそうなのです。

その話を聞いてまるで自分が生霊にでもなったみたいでビックリしましたが
「ジブン」だから怖くないしww

何なんだったのでしょうかね~~~。


そのお葬式では、
葬儀だとは知らないまま、お坊さんを訪ねてきた人が、たくさんいて、
本人から、「久しぶりだから遊びにいらっしゃい。」と
電話がかかってきたので、来てみたら本人のお葬式だった!
というような不思議がいっぱいあったそうです。

高僧になると、なんでもありなんでしょうか。


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