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動物たち

panpanyaさんの作品がとても好きである。主に漫画なのだけれど、エッセイ風味だったり、不思議な生き物が出て来る話だったり、結構様々である。

panpanyaさんの作品の主人公は大体おかっぱの女の子で、その女の子が街をウロウロしたり、謎のフルーツを求めて海外旅行をしたりする。ここだけ聞くと、まぁ特になんてことはない始まりなのだが、女の子のふとした疑問が日常の薄皮をそっと剥がして、不思議な世界へ連れて行ってくれる。

中でもこの動物たちというのが、とても可愛い。不思議かつ可愛い。病みつきになる。



「人間たちの話」という小説を読んだ。こちらはSF小説にジャンル分けされると思うのだが、あくまで人間たちの話である。私たちは遠い宇宙にも思いを馳せて感動するし、人と人はお互い思いやれるかもしれないという非常に身近な可能性にも心を動かされる。これも面白かった。

面白いし、好きな作風だったので、作者の柞刈 湯葉さんのTwitterをフォローすると、panpanyaさんの話をしているではないか!しかも、結構なファンのようだ。おお!

こういう時、とても不思議な気持ちになる。小説も漫画も星の数ほどあるけれど、同じ重力圏へ惹かれ合うものだな、と。


例えば、「インセプション」というクリストファー・ノーランの映画を見た時、この監督好きだ!と思ったのだが、ノーラン氏は今敏のパプリカに影響を受けている、という噂を後々聞いた。私は今敏も大好きで、パプリカは何回も見たし、そのほかの作品も全部見ている。同じ文脈を知っていたのだ。不思議なものだ。


ちなみに、「人間たちの話」を読んで好きだと思った人は、スペース・ダンディというアニメも好きだと思うので、是非見て欲しい。こうやって趣味は繋がっていくし、豊穣になっていく。楽しいね。

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