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怖いだけじゃないハチの本、作りました

こんにちは、編集長です。

みなさん、ハチは好きですか?
私はハチの、カッコよくて、美しくて、かわいいところが好きなのですが、でもこれ、なぜか、なかなか共感を得られません。

そして、たいていこう言われます。
ハチは怖い」。

そそそんなバカな……確かに毒針もってるのもいるけど………刺されたら大変だけど………
でもハチってそれだけじゃなーーーいッ! 

というわけで、ずーっと作りたいと思っていた“怖いだけじゃないハチ”の本、作りました。

ずかん ハチのおしごと

著者は国立科学博物館の昆虫博士、井手竜也先生(専門はハチ、とくにタマバチ)
表紙の左上に「ずかん」という文字が掲げられているように、技術評論社の<ずかんシリーズ>から刊行されます。
このずかんシリーズは、王道の図鑑ではあまり取り上げないディープでニッチな世界をとことん深掘って解説する、子供向けながら大人もめっちゃ楽しいシリーズ。
(気になる方はこちらをチェック。ラインナップが素晴らしいです)

私は大好きなハチですが、昆虫の本で主役になることは……不本意ながらまぁないでしょう。
でもこのシリーズなら、主役どころか、1冊まるまるハチを解説できる! そのポテンシャルがハチにはある! 私の熱いプレゼンを聞いて即座に企画を通してくれた担当編集さんには足を向けて眠れません。大感謝です。

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改めてお伝えしますが、ハチは怖いだけじゃありません!
ハチは実は多様でユニーク。毒針をもつものもいればもたないものもいるし、黄色と黒じゃないハチもたくさんいます。蜜を集めるもの、集めないもの。せっせと巣をつくるもの、作らないもの、他人の巣をのっとるもの。獲物を狩るもの、寄生するもの。なかには植物をあやつって(!)子どものための巣と食べ物を作らせるおもしろいものもいます。

私たちがハチとも認識していないようないろんな種類のハチたちが、私たちの暮らしのすぐそばで生活し、毎日忙しく活動しているのです。

そんなハチたちの健気な働きっぷりを伝えたい!
働くハチたちがいかにカッコよく美しくかわいいかを伝えたい!
別世界の話ではなく、私たちの暮らしにも大いに関わっていることを伝えたい!
でも、ただ紹介するだけではきっと伝わらない!
さあどうする!?

で、本書ではまず、ハチたちがどんなところで仕事をしているのかを見てもらうことにしました。
テーマは親近感。そして癒し

「花のミツをあつめる」より

見てください!この!まるで絵本のようなこの!優しい世界を!!!!
桜に菜の花。こんな身近なところで、ハチたちは働いています。
赤いシャツを着ているのは著者の井手竜也先生をモデルにした「はかせ」、その横ははかせの友だちの「ロボ」です。
二人がハチ探しに出かけ、そこで働くハチたちを観察する、という設定で本書は展開します。

そして次のページでは、ハチたちにフォーカスして、仕事の様子を解説。
あの菜の花畑では、こんなふうにミツバチがミツを集めているのですね(わかりやすいなぁ!)。

「花のミツをあつめる仕事」より

この素敵な絵を手掛けてくれたのは、泉雅史さんです。
なんと心あらわれる絵なのでしょう。正直、この時期は個人的にも刊行が重なってめちゃくちゃ忙しく、うっかりすると気持ちが荒んでいく一方だったのですが、そんな日々のなかでこの絵にどれだけ癒されたことか。
絵が届くたびに私は感動のあまりしばし悶絶し、井手先生に至っては、「この絵を本にするために執筆頑張ります」とまでおっしゃっていたほどでした。

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図鑑ページも充実しています。

花粉あつめもハチそれぞれ
驚くなかれ、アリもハチです

ここで見てもらいたいのは、井手先生による貴重な写真の数々と、小堀文彦さんによる細密なイラストです。

ハチはとても小さな種が多いので、紹介する全てのハチの生態写真を揃えるのは難しいだろうなと覚悟していたのですが、名カメラマンでもある井手先生の手腕で、生き生きとしたハチたちの姿をたくさん載せることができました(貴重な標本写真も多数掲載しています)。

ちっちゃいタマバチ


そして解説に添えるわかりやすいイラストも図鑑に欠かせません。
小堀さんにご担当いただいた図鑑ページのイラストは、井手先生が「どんなに厳しい目で見ても、修正点がない」と驚かれたほどに最初から完璧なもので。しかも、早いんです。早くて完璧。神かな。
押しに押して限界ギリギリだったスケジュールが、小堀さんの華麗なる締切前納品でだいぶ巻けたことは、この場を借りて本当に心から感謝申し上げます。……あ、すみません、読者の皆さんにはそんな舞台裏のドタバタよりも小堀さんの完璧なハチのイラストをぜひ見ていただきたい。こそっとシタバチ載せちゃいましょう。

イラストとは思えないボディの光沢!

各解説も、マニアックな内容かつ非常にわかりやすい文章でおもしろいです。随所に「はかせ」と「ロボ」が登場するのですが、二人の会話を読むだけでもたぶんハチの虜になっちゃいます。なにせハチに興味津々のロボがかわいいし、はかせのハチ愛がすごい。

コラムは二人の会話形式

読み終わる頃には、「怖い」がハチの多様な特徴のほんの一面でしかないこと、それよりももっとハチに相応しい形容詞がたくさんあることに気づいてもらえるのではないかと思います……というか気づいてほしい!

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発売は7月22日です。
忘れないために予約という手もありますよ↓


そしてなんと!著者の井手竜也先生が総監修を務める国立科学博物館の特別展「昆虫 MANIAC」(2024年7月13日〜)にて先行販売が決定しました!!
早くゲットしたい方は、ぜひ「昆虫 MANIAC」に足をお運びいただき、ショップにて本書を見つけてください!


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