[田名網敬一 記憶の冒険]世界初となる自身の大規模回顧展(東京都港区・国立新美術館)
再評価が進む日本人アーティスト、田名網敬一[1936〜]は、幼少期に経験した戦争の記憶、その後に触れたアメリカの大衆文化、この両者の影響が色濃く反映された色彩鮮やかな作品で知られる。
近年は自身の過去の記憶や夢を主題とした作品を数多く制作。本展では未発表の新作に加え、田名網が1970年代から断続的に記録してきた夢日記やドローイング、関連するインスタレーションを展示することで、尽きることのない創造力の源泉に迫る。その他、日本の戦後文化史と密接に結びついた作品群やファッションブランド、有名キャラクター、ミュージシャンなどと協働した多種多様なコラボレーション作品も見ものだ。
田名網が手掛けた膨大な作品を、制作時の資料も含めて紹介し、包括的に捉えられてこなかった60年以上に及ぶ活動を「記憶」というテーマのもとにひもとく。
出典:ひととき2024年8月号
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