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自分の本音がわからない人へ

自分の本音がわからないっていう人は、周囲から求められる「役割」を優先してきた人が多い。役割をまっとうするために、そこに合わない本音を「ないもの」として扱ってきた結果、自分の本音が迷子になっている状態。

ここでいう役割っていうのは、肩書きみたいなものだけじゃなく。あらゆる属性やポジションやキャラクターが当てはまる。早い段階だと親が求める「子ども」という役割を察して、小さい頃から本音を後回しにしている人がいる。

女の子だから、お兄ちゃんだから、もう小学生だから、良い子だからみたいな感じで、幼少期から何気なく出てくる役割ワードはけっこう多い。それを真面目に受け取り、全部ちゃんと合わせようとしたら大変なことになる。

幼少期以外の部分でも、友人間で出てきた「明るいやつ」とか「ノリがいいやつ」が役割になって、そうでない自分の本音を閉じ込めてしまうタイプもいる。

大人になると目に見える役割が増えるので「社会人だから」「〇〇という立場として」みたいなものに、これまでの役割が絡み合っているケースもある。

本音と役割に大きなギャップがない場合は問題ない。そうでなくとも、役割は役割だとわりきっているタイプは大丈夫。ただ、真面目なタイプほど自分を役割に合わせようとするし、合っていない自分をよくないものだと思ったりする。

「仕事休みたい」という本音が出てきたとき。社会人なのに、周りに迷惑がかかるのに、せっかく頼りにされてるのに、もっと忙しい人はいるのに……なんて考えて、自分を責める。

こんな本音を抱くなんて、自分はだめなやつだと否定をし、役割に相応しくない本音に罪悪感を持ち。いつしかそうした本音の存在自体を閉じ込め、心の奥底に仕舞い込んでしまう。

周囲が役割に沿っていない自分を否定する環境、または沿った自分ばかりを肯定する環境の場合は特にそうなりやすい。

そうやって、閉じ込められた本音は「なんだかわからないモヤモヤ」という感覚としてたまっていく。放置すればそれは息苦しさになり、生き苦しさになる。

なので、本音がわからないという人に出会ったときは「最近モヤモヤしたこと」を聞くケースが多い。なぜだかモヤっとしたことを起点に、そこから本音を紐解いていく感じ。

何にせよ、役割をまっとうしてきた人、まっとうしようと頑張りすぎた人が多いので。こういった人が「自分の本音がわからない」と自覚したときにまずやるべきなのは、自分を褒め称えてねぎらうことだと思う。すごく苦手そうな気がするけど。

「今まで周囲の期待に合わせてよく頑張った!えらかった!おつかれ!」って言葉とともに、おいしいものでも食べてから、本音と向き合って欲しい。



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