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コロナウィルスによる教育改革

ちょっと前にFacebookで、子ども達の学校で予定されていたオンライン授業が不発になった愚痴と、15分で解決できるのに...という生意気な投稿をしたら、こんな時期にも関わらず何人かの議員さんからアポが入ったりと、とんでもない数と熱量の反応があったので、反省して色々用意しました。超長文ですが興味のある方はご覧ください。

まずZOOMをベースとしたテレワークの基本を記事にしました。(記事にしたのは弊社のスタッフですが...)
https://docodoor.co.jp/staffblog/zoom-function/

これ以外にも運用する上での留意点や弊社の作成したガイドラインなどもありますが、これらはビジネスになりますのでここでは割愛させていただきます。

さて、ここからが本番です。
ちなみにこれらは業務としてテレワークを導入している方からすればどうってことのない内容です。悪しからず。

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1.ツールの選定
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これは何でもいいですが、ZOOMで良いと思います。セキュリティを懸念する声もあり、文科省管轄では採用できなそうな気がしますが、実は全く問題がありません。理由は後述します。

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2.授業の進め方
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大きく(A.リアルタイム配信)と、(B.動画配信)があります。
(A)は問題が多く、採用すれば「〇〇君の画面が固まっています」「〇〇さんが落ちています」といった問題が多発することは目に見えています。なので、現状では消去法で(B)しかありません。
ちなみに(A)は生徒一人ひとりがハード(パソコン・iPadなど)と通信環境(wifiなど)を揃える必要があるためハードルが高く、(B)は兄弟で共有できるし、ない場合は学校で受けることもできるため非常にハードルが低いです。
ZOOMには録画機能があるため、先生が無観客の状態で授業を録画して生徒に配信すれば、(C.学級内で同じ時間に受講する)こともできるし、運用が進めば(D.好きな時間に好きな授業を受講する)ことができるようになります。
なので、(B)を選択することでZOOMのセキュリティに関する問題も解決できるし、ZOOMを使わずに録画したものをYouTubeにアップすることでも解決可能です。

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3.授業内容へのフォロー
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(B.動画配信)による授業では、視聴した後に質問が発生しますが、これはZOOMのチャット機能で解決できます。時間を限定しておけば常時接続しておく必要もないですし、Chatworkなどの(E.チャットツール)を使うことで、時間を限定する必要もなくなります。(E)を活用する場合には、教科や単位によってグループチャットを設定すればスムーズに対応できるようになります。
また、(C.学級内で同じ時間に受講する)場合や(A.リアルタイム)で受講する場合には、Sli.doやhandsup!などの(F.質問ツール)を使えば、重複が多い質問だけを取り上げて回答することができますし、少数意見に対しては設定時間外で個別対応すればいいと思います。

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4.授業を動画にするメリット
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ここまでは現状ですぐに対応するための方法を述べてきましたが、これらの施策、その中でも特に(B.動画配信)を行うことでメリットが多々あります。まずは学級単位で授業を行う先生が必要なくなります。
公立の学校では日本中の生徒が同じ動画を見るので、日本一講義の上手な先生が1人だけいればいいのです。そして、その先生には年収1億円を保証しましょう。1人だけだと不安なので、小中高で各T1(1軍)が10人、T2が100人くらいいて、競争してもいいのかもしれません。それ以外の先生はクラス運営や生徒への質問に対応するだけでいいのです。
膨大な時間を費やす授業の準備や宿題・テストの作成が必要なくなります。テストもフォームで運用すれば採点も必要なくなりますね。そうすれば1学年が生徒100人程度の4クラスだとしたら、授業の質問担当の担任が1名、学年運営の担任が1名となり、現在83万人近くいる公立の先生は半分以下に減らすことができるし、生徒へ教えることが得意な先生と、クラス運営が得意な先生それぞれが熱意を持って取り組んでくれることと思います。
先生の人数が半分になったら1人あたりの給与を1.5倍にしても人件費は削減できるし、少数精鋭で優秀な先生を集めることができるようになりますね。

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5.学校への思い
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私は小中高を新潟県内の公立校で過ごしました。地方ではこれがほとんどの人が辿る一般的なルートです。地方に生まれた時点で大学進学率が低いとか、偏差値が低いとか言われていますが、その通りの環境だと思っています。
そんな環境の中でも担任は当たり外れがありますが、小学校5-6年の担任は私にとって当たりでした。今では当たり前かもしれませんが、ディベートを授業に当時取り入れていたり、ホームルームではギターを鳴らしてみんなで歌ったり、学校に行くのが楽しくなるような、とても良い先生でした。
そんな学校生活の中でも特に記憶に残っている授業が、安西冬衛さんの「てふてふが一匹韃靼海峡を渡って行った」という、たった一行の詩で感想文を原稿用紙10枚以上書こうというものでした。最初は1枚でも無理だと思ったものでしたし、クラスのみんなは最後まで抵抗があったようですが、私は最終的に40枚を書くことができました。気づけば、勝手に書いた「あとがき」と「あとがきのあとがき」まで入れれば50枚ほどになっていました。
まずは一人称視点と三人称視点、三人称主観視点と三人称客観視点などの書き手の視点の違いから「行った」という行動についての事実検証、そして「てふてふ」とは、「韃靼海峡」とは、といったそれぞれのキーワードに対しての調査と考察、検証の繰り返しを1ヶ月以上行っていた記憶があります。
今思えば文科省の指導要綱からは外れていたのだと思いますし、大学の卒論でやるべきような内容だったのではないでしょうか。

小学校高学年でこのような素晴らしい授業を受けた私は、中学で暗記だけを強要するようなくだらない授業に嫌気を覚え、授業を受けなくなりました。かろうじて地元の進学校に入学できましたが、中学以上に暗記だけを強要する高校には登校すらしなくなっていきました。
私のような生徒は地方には多数いると思いますが、オンライン授業になることで全てを救うことができるようになると思います。必要な授業は決められたものを最低限受ける。ただし、それ以外は自分の好きな授業を好きな時間だけ受けることができる。小学生が物理や古文の授業を受けることもできる。理解できなければ繰り返し見ることもできる。高校生が算数を受講したっていい。気の弱い生徒でもオンラインで先生に質問することができる。登校するのも体育などの必要がある場合だけ。インフルエンザに罹っても、休まずに授業を受けることができる。

両親と同居する祖父母が全員教師という家庭に生まれた私は、教師として生徒と真剣に向き合う両親の背中を見て育ちました。夕食後にテストの採点やPTAの経費をまとめている母親の姿、休日は生徒が家に遊びに来てお菓子づくりをしていたこともありました。部活で休日は一切家にいない父、遊んでもらった記憶はありません。ほとんどの先生は私の両親と同じように志のある一生懸命な方だと思います。しかし、その全員に共通することは学校以外の社会経験がないことです。
ある時、母が自腹で購入した給料1ヶ月分ほどもするパソコンで、経費をまとめていたことがあります。エクセルで2時間以上も掛けて集計していた資料ですが、頼まれて手伝ってみると5分くらいで終わってしまいました。これはエクセルの簡単な関数を使っただけなのですが、教員として生徒の指導や授業の研究を一生懸命に行っている先生には余計な仕事だと思います。そもそも自腹でパソコンを購入させた上に指導もせず、自宅で時間外労働を当たり前のようにさせている文科省がおかしいのです。(パソコンの購入も時間外労働も強要されたものではなく、私の両親が自発的に行ったものです)
常々、100億円程度の資産を築いたらそれを全て基金化し、文科省を解体して上記のようなことが実現できる学校を私自身が設立したいと考えていましたが、コロナの影響でそんなことをしなくても実現できる社会情勢になってきました。今が日本の教育を変えるチャンスです。大量生産大量消費が終わり、エフェクチュエーションが必要な時代に、いつまで軍隊を引きずった制服を着せて暗記を強要するのでしょうか。

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6.まとめ
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オンライン授業では、将来的には(A.リアルタイム配信)を目指しつつ、とりあえずはGW明けから(B.動画配信)で(C.学級内で同じ時間に受講する)としませんか。最終的には(D.好きな時間に好きな授業を受講する)ことを目指していただきたいです。B→Cなら必ずしも一人ひとりに機器やネット環境が必要ありません。
その際には(E.チャットツール)や(F.質問ツール)をうまく活用することで、効率を求めながら授業に遅れる生徒が出ないように留意することもできます。

ちなみにこれらは、民間の学習塾などでは当たり前のように行われていることです。きっと効率と質を重視したらこのような形に行き着くんですね。埼玉県などではリアルタイム配信でのオンライン授業がスタートしたとも聞いていますので、今後が楽しみです。

以上、学校運営の一助になれば幸いです。

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