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血圧の上下ってどうやって調整しているの?〜治療編〜

こんにちは。日々リハビリ知識やWeb3関する情報を発信ているREI(@honma.rei1008)です。

今回は、血圧の上下を調整している器官を治療するには?ということをテーマに勉強していきましょう。

結論

薬じゃなくてちゃんと治療できます笑

まずは、血圧はどのようにして上下を調整しているのかを知らなければ治療に活かせないですよね。

まだみていない方はこちらをみてから読み進めてください。

まずは

まずは、前提として慢性疼痛に対する治療で、血圧の上下を直接治療するのではなく、血圧の変化を1つの評価として見ていきます。

そして、血圧の数値が悪い方全てに当てはまる訳でもないのでその他の評価もしっかりと行なってから介入してください。


痛みがなかなか引かない人

どんなに評価して治療をしてもなっかなか痛みが取れない人いますよね。

「痛い!」というのは感覚器から脳へのインプット、そしてこれは痛いんだよーというアウトプットで初めて痛みとして認識しています。

痛みの評価の仕方↓


つまり、膝が痛い人は膝、腰が痛い人は腰とその部位を治療するのももちろん正解ですが、脳へのインプットを変えてあげるというのも非常に重要です。

本当は治っているのに、「ずっと痛かったし今も痛いだろう」という脳の勘違いが痛みを長引かせている原因かもしれないんです。

ですので、脳の勘違いを改善させてあげることで治療効果がかなり上がる可能性があります。

その、脳の機能を見ていく上での評価の一つとして血圧の上下調整を使っていきます。

脳の機能復習

画像=看護roo!

右の脳から出た情報は左へ
左の脳から出た情報は右へ

出た脳とは反対側の筋肉を支配する神経で約90%がこのルートをたどります。
これを「錐体路」と言い随意運動の調節・発現でしたね。

残り10%は?というと

画像=看護roo!


脳と同側を支配し「錐体外路」と言いましたね。
この錐体外路は、たっくさんの機能の総称で

・姿勢の調整
・協調運動
・自律神経の調整

などを

・脳幹(中脳・橋・延髄)
・小脳
・基底核

らと微調整しながら、主に不随意運動を調整しています。

※ここ注意です!!

ルートをたどるのが【錐体路:錐体外路=90%:10%】というだけで(解剖学的な話)、実際に機能として働いているのは全く逆で【錐体路:錐体外路=10%:90%】(生理学的な話)なんです!

つまり、脳から出る経路の全体の90%も占めている錐体路は機能の10%(サボりすぎ)、対して経路のわずか10%しか占めていない錐体外路は機能の90%を使っているんです(大活躍)。

ですので、この大活躍している錐体外路が不調になってしまうとサボっている神経しかいないので体に不調が出てくるというわけです。

錐体外路の役割:自律神経の調整

ドラゴンみたいに裏で色々動いてくれています(画像=ワンピースlog)

復習が長くなってしまいました。本題です。

血圧の上下を調整するものに「自律神経」がありましたね。

自律神経って血圧の他に

・体温
・脈拍
・呼吸数
・代謝 などなど

たくさんの機能を調節する役割を持っていますよね。

血圧の上下調節Part2で学習しましたが、血圧の調整はどこで受容されどこへ伝えられましたか?

答えは
頸動脈洞」「大動脈弓」で受容され、延髄に伝えられるでした。

延髄は、生命維持に重要な器官であり血圧の他にも上記の体温などの機能の中枢を担っています。

つまり、血圧の異常や体温の異常=延髄の異常=脳機能の異常とも捉えることができます。
(あくまで一例です。必ずここが悪い!というわけではないのでご注意を。)

ということは、延髄(脳幹)の治療をすれば痛みのアウトプットも改善されるのでは?

PMRF機能

PMRF??初めて聞きましたね。

PMRFとは、橋延髄網様体脊髄路のことで体の同側にさまざまな影響(良くも悪くも良くも悪くも)を与えます。

PMRFは

・同側の疼痛抑制
・同側の交感神経抑制
・Th6以上の前方筋郡、Th6以下の後方筋郡の抑制

の役割を果たし、PMRFが不活性の場合

・同側の疼痛
・同側の交感神経過活動
・同側の体温低下
・同側の血圧上昇
・同側の発汗
・Th6以上前方筋郡、Th6以下の後方筋郡の出力低下
→姿勢、筋緊張のコントロール不能 など

の症状が見られます。

PMRFの機能が低下してしまう原因は?

画像=ENDIA

必ず悪くなるのには原因があります。

原因はこんなにあるんです↓

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