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筋・筋膜障害を見る上でこれだけは知っておきたい病態と回復過程

筋損傷のメカニズム

 筋の機能は骨格筋を動かすことのほかに、姿勢を保つ、収縮により熱を産生する、内臓の保護の役割がある。
 筋損傷は挫傷、肉離れ、裂傷によって引き起こされる。挫傷は筋が直接打撲のような急激な圧迫力を受ける時に発症する。これは、コンタクトスポーツに好発する。一方、ジャンプやスプリントでは肉離れが主である。柔軟性不足やウォーミングアップ不足、水分不足などにより、運動時に筋に過剰な張力がかかり筋線維が過伸張されることで起こり、筋接合部の周辺で損傷する。また、表層の二関節筋(大腿直筋、ハムストリングス、腓腹筋)に好発する。
 外力による骨格筋の挫傷では、損傷はその部位と一致する。しかし、肉離れでは損傷は筋腱接合部に起こる場合が多い。

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