『深夜特急 1 −香港・マカオ−』①

キターーーーーー!!!
待ってました、こういう本大好き。

「旅に出たい」。そう思い立った著者が仕事をすべて投げ出して
旅に出ます。 26歳の時です。その放浪の旅のエッセーです。

・若くてお金が無い。でも楽しい。
・言葉や宿など、準備万端な旅ではないけど何とかなる。
どん底ステージでも何とかなる、とかポジティブ思考で進むことを
後押ししてくれるような勇気付けられる本です。
仕事に行き詰ったり、ここ以外のどこかへ出かけたい!と思った時に
読むと心が軽くなりますよ。

というわけで。
数回にわたり好きな文章を紹介したいと思います。
食べ物について書かれている中で、特に気に入った箇所です。
見たことが無いものを、美味しそうだなー、いいなー、何これ?と
色々想像しながら読み進めるの、私は好きですよ。

<その1>
P13「まず行くのは近くのチャイ屋だ。
チャイとは茶、インドでは紅茶をさす。インドの紅茶は、イギリス風の気取った飲み方をするものではなく、紅茶と砂糖と牛乳を鍋に叩き込み、煮立ったところで茶こしを通して器にそそぐという、粗野だがこってりしたミルク・ティーがほとんどだった。私は、乏しい金をいくらかでも倹約するために朝食を抜き、かわりにチャイを一杯だけ飲むことにしていた。
馴染みになったチャイ屋のおやじは、バケツにはった水をくぐらせただけで洗ったコップを受け皿にのせ、そこに溢れるほど注いでくれる。まず受け皿にこぼれたチャイをすすり、それからコップに口をつける。熱すぎる場合には受け皿に少しずつこぼし、さましながら飲む。」

香港・マカオ編で一番好きな文章かもしれません。

で。思ったんですよ。荒っぽいけどこういうチャイ屋って日本でも流行りそう!と。ちゃんとコップを衛生的に洗えば即席チャイを提供する屋台?みたいなお店ができそう。こういう起業、やってみたいな。
コーヒー、レモネード、バナナジュースに次ぐ飲み物として注目してます。

<その2>
P16「決まって食べるのは七十円ほどの定食である。一枚の大皿の上にすべてがのっかっている簡単なものだ。カレーというよりは野菜の煮込み汁と言った方が理解しやすい主菜と、チャパティか米飯。あとは、日本の一膳飯屋の定食でいえば味噌汁にあたるダール、沢庵のような役割を持つ生タマネギの切れはし、それにヨーグルトというよりは乳酸飲料に近いダヒーなどがついてくる。」

<その3>
P78「次は食物だ。(中略)何の葉だかわからないが、濃い緑の葉に炊き込みご飯のようなものが包まれている。
『君のと同じものが食べたいな』
しばらくして、若者が近づいてきた少年の籠から同じものを撮ってくれた。
包んである葉を広げると、エビやシイタケやヤキブタの入ったご飯が現れてきた。」

いかがでしたか?
書きながらおなかが減ってきたので
今回はこれにて終了です。

ちなみに。
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