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……中国を旅する(7) 民泊を利用する「外国人」の「困るごと」

Vol 35 中国旅行

国慶節の後、私たちは夫の故郷を離れ、私の故郷である武漢へ向かった。その後、湖北省の恩施市を経て、雲南省、貴州省、四川省の代表的な場所を巡り、大西南を旅しました。

上海市、塩城市、武漢市、恩施市、重慶市、貴陽市、西双版納(シーサンパンナ)

なぜ民宿は外国人客を受け入れないのか?

今回の旅では、十分な時間を確保しましたが、明確な目的地も帰着日もなかく、目的は、着いた場所にしばらく滞在し、その道中の風景や地元の生活や文化を見ることです。

このような旅で現地の「温度」を感じるには、標準化されたサービスの星付きホテルに泊まるのでなく、私たちは、民泊にすることを決めたのです(外国人客は星付きホテルにしか泊まれないという紹介の第2回)。

現地の生活を体験する目的で、短期間でも現地の人になりきり、住環境をできるだけ現地の庶民に近いスタイルにしたいです。

現地の人々の生活の輪に入ることで、衛生面、サービス面、安全面、快適さなど、民泊とホテルとのギャップはもちろん、様々な予期せぬ問題に遭遇することになります。

民泊の魅力は、地に足の着いた生活感、ゆったりとしたアットホーム感、そして低コストの宿泊費にあり、民泊を選択するメリットとデメリットを考慮した上でそう判断しました。

何年も前に中国に帰国した際、エアビーの民泊に泊まったことがあります。当時は中国の民泊に外国人客が宿泊することに何の規制もなく、エアビーは日本や世界各国の民泊のプラットフォームとして非常に便利で信頼できるものでした。

コロナの後、エアビーが中国本土から撤退し、代わりにいくつかの新しい中国民泊プラットフォームが登場したそうです。しかし、ネットで民泊の情報を探そうとすると、まずプラットフォームへの登録を求められ、それには中国の携帯電話番号が必要でした(実名制の対策のひとつ)。 中国の携帯電話がなければ、民泊の事前予約はおろか、情報を検索することすら不可能なのでした。

民泊を体験する最初の場所として武漢を選んだのは、民泊の予約方法や民泊がどんなものかを知るためでした。武漢は私の故郷であり、土地勘があり、親戚や友人もたくさんいますし、民泊を利用してもうまくいかない場合の対処法はいくらでもあるから、宿泊場所がないという心配はありませんでした。

上海に到着後、親戚が用意してくれた中国携帯を使い、親戚の「実名」でオンラインサービスを満喫し始めました。

友人から勧められたプラットフォームで民泊を探しましたが、どの民泊の情報の最後には「外国人宿泊者お断り」と書いてあり、中国人IDのない客は民泊のログインの段階で除外されました。
中国での自由行動に携帯の問題をクリアしましたが、外国人の身分の壁はまだありました。
武漢の友人は、宿泊の融通が利く対応をしてくれるのかと電話で問い合わせしましたが、「プラットフォームに登録できないのであれば、どうしようもない」という回答でした。民泊がホテルと同じように管理されていることは明らかです。

インターネット上にはたくさんの民泊施設があったにもかかわらず、私たちは泊まれる民泊を見つけるために苦労しました。

最終的に、市街地ではないエリアに「外国人可」で、洗濯機がある民泊を見つけました。「近くに地下鉄の駅があり、周辺レストランが多い」、利用者の評判が良いとのこと、特に1泊230元(5千円未満)という値段はホテルよりもずっと手頃でした。私たちはここに5日間滞在しました。

雰囲気が似ている民泊部屋 (ネットより)

チェックインの際、スタッフは私のパスポートを見て、"ここでは外国人客は受け入れない "と言いました。まさかネットでの予約が拒否されるとは。
私は「予約フォームには外国人ゲストの宿泊が可能と書いてあるけど」と言い返しました。「実は以前、ドイツとオーストラリアからの宿泊客は政治活動に関与していた。 彼らが逮捕されたら、私たちも罰金を科せられだんた。」とスタッフは内情を話してくれました。

「私は地元の人間で、家族を訪ねに帰ってきたのですが、親戚の家に泊まるのは不便なので、民泊を取った」と私は説明しました。それでもスタッフは、「集会などに参加しないてね "と少し心配そうに言いました。
「普通、宿泊にこんな余計な話をするのか」と私は少し嫌な気分になりました。

「外国人客を受け入れると、いろいろ厄介なことがある。面倒に巻き込まれないため、外国人客を受け入れないことのするオーナーが少なくない」とネットで読んだ覚えがありますが、その原因はそこにあるわけでしょう。

今回の中国西南部までの旅に外国人がほとんど見かけませんでした。数年前の外国人観光客だらけの光景とは大違いであり、中国に来た外国人や海外華人の宿泊施設の選択肢が非常に限られているのも原因かもしれません。

民泊はいろいろ

民泊は、マンションやアパートの一室や一戸建てに宿泊料を設けて有料で貸し出すサービスですが、現在、民泊の主流は商業地の高層ビルであり、個人投資主が繁華街で購入したマンションの空室を管理会社に委託し、数十室から数百室を1社または数社が管理することが多く、ビル全体が「××ホテル」という看板の異なる名称をいくつも掛けられています。

宿泊客は短期滞在者と長期滞在者に分類され、長期滞在者の多くは市内の会社で働く人たちで、そのほとんどが若者です。

商店街の両側のマンションビルにあるさまざまなホテルの看板

私たちが泊まった民泊は、ワンフロアにシングルルーム十数室のある高層マンションで、部屋には寝具もバスルームも備えています。室内は普通のホテルの部屋より少し広々としていて、毎日清掃されますし、飲料水や使い捨て大小サイズのタオルなどの洗面用具の提供だけでなく、洗濯洗剤も提供してくれます。
自分で洗濯ができる便利さは、旅を簡単で手間のかからないものにしてくれます。

旅行中、私たちはあらゆる選択と決断のためにオンラインで情報を捜索します。あまりも情報多さに飲み込まれ、なぜウェブページを開いたのか忘れてしまい、途中で見つけた満足のいく目標が失われてしまうことがよくありました。

その後、航空券や高速鉄道の状況の検索、チケットや民泊を予約する際、WeChatのアプリだけを使うことにしました。WeChatの「サービス]に「民泊マンション」のページを開くと、非常に詳細な選択項目が設定されていて、特に「外国人客を受け入れ」という欄目があります。

携帯のWechatアプリで民宿を予約する

項目(立地エリア、価格/人数、部屋のタイプなど)を選択した後、その選択肢を満たし、外国人ゲストの受け入れが可能な民泊が出てきます。その中から適切な民泊を探すという一連の流れは、非常にシンプルかつ正確です。また現地で部屋を断られるリスクを考え、事前にホストに連絡し、外国人パスポートに問題がないか確認してから予約するのでした。

実際、その後のいくつかの民泊滞在では、外国人客であることを理由に拒否するようなケースはもはやありませんでした。しかし、中国人旅行者にとっては当たり前で、私たちにとっては不快で危険そうな民泊体験がいくつかありました。
つづき

本文の中国語バージョン


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