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……の中国の旅(8) 民泊での奇妙な体験

Vol 36   中国旅行

昨年の9月下旬から,私たち夫婦は中国での一ヶ月半の旅に武漢、恩施、重慶、貴陽、西双版納でそれぞれ7軒の民泊を利用しました。

民泊の体験は、旅全体において大きな比重現を占めていました。
滞在地の宿泊施設やサービスのレベルを知るほか、その運営方法が私たちのスケジュールにも直接影響を与えるものでした。

どのような体験であったにせよ、旅の目的である現地の状況について理解を深めるたのは確かです。

ネット注文と配達を三回行った恩施民泊

武漢の民泊をしてから、WeChatで「外国人泊可」の民泊を予約できると確信しました。ただなぜか「外国人泊可」の民泊は基本的に中級以下であり、高級はほとんどなく、中級の民泊は基本的に外国人客を受け入れないようです。

武漢にいたとき、友人や家族の一部は、私が選んだ宿泊施設のレベルに少し戸惑ったかもしれないが、私たち外国人にとって、選択の幅が非常に限られていることを知らなかったでしょう。私たちは設備や立地にはそれほど厳しくなかったし、最終的な基準は、数少ない候補の中から口コミの良い民泊を選ぶことでした。

恩施へ行く目的は、そこに住む従兄弟の家族を訪ね、有名な恩施の自然景勝地を観光することでした。従兄弟の家に近い民泊を選びました。

恩施の民泊は全体的に武漢より大分安く、私たちが泊まった民泊は、地元住民の住宅街に新しく建てられた十数階建てのマンションで、民泊としての部屋はその中の一部でした。リーピングとベッドルームが別々で、160元(3000円)/日でした。

イメージ写真(ネットより)

部屋に入るとリビングの窓が開いており、取っ手が壊れていた。 洗面用具は用意されていたものの、洗濯粉(剤)がなく、トイレットペーパーとティッシュはごく少量で、飲料水も用意されていませんでした。そこで、不具合のある窓の写真を管理者に連絡しました。
部屋に蚊が入ったかもしれないと気になったので、その晩に使える蚊の退治ものを用意してもらうようお願いしたほか、備品の不十分のことも伝えました。

管理者の対応は素早いものでした。翌日には窓の修理に人を行かせる、足りないものはネット代行に届けるように頼んでおいたとの返事でした。私の連絡は夕方だったので、大家さんにとって難しいのではないかと心配しましたが、先方はオンラインで注文するだけで、宿泊客に必要な品物がすぐに届くという対策がありました。

ほどなくして、ある若者が大きな荷物袋を届きました。飲料水と洗濯用洗剤のほかに、電子蚊取り器取替の液が1箱入っていました。しかし、電子蚊取り器とトイレットペーパーなどがありませんでした。もう一度、写真を撮り、足りないものを管理者に伝えたところ、「ショック」という顔文字に、「もう一度を手配します」との返信がきました。

電子蚊取り器と取替液(左)          使用状態(ネットより)

約1時間後、蚊取り器は届きましたが、トイレットペーパーもティッシュもありません。度重なるミスから、管理者は民泊に最も基本的備品をあまり熟知しておらず、ゲストの問題提起を正確に理解することもできず、発注時の表現も厳密さに欠けることを感じました。

今度は管理者がネット代行をやめて、マンション近くのコンビニに連絡し、店長にティッシュの大袋(トイレットペーパーにすると少しもったいない)を届けてもらいました。
翌日、私たちが出かけている間に、窓を直してくれました。

経験豊富なオーナーならこのような問題は起こさないでしょう。この管理者は民泊の経営歴があまり長くないようですが、問題解決に一生懸命取り組む姿勢が良いので、私はただ要望を出しただけで、ほかの言葉を言いませんでした。
彼はきっと手配不足を何度もやり直した経験からサービスの質を向上させ、コストを削減する方法を考えるでしょう。

前衛的な設備と遅れた管理が共存する重慶民泊

重慶で泊まった民泊は、最も賑やかな観光地の商業街にあり、とても立派な30数階建ての建物で、1階のホールの壁には十数軒のホテル看板が貼り付けられ、中には数百の部屋があると推定されます。私たちはそのうちの1軒のホテルを1泊し、そこは恩施より少し安くて130元(2200円)/日でした。

部屋の窓からは賑やかな近隣の町並みが見え、部屋はモダンなスタイルで調えられ、洗濯機には乾燥機能があり、トイレはウォシュレット便座のもので、手持ち式のトイレのリモコンが初めて見たものでした! すべてがスタイリッシュでエッジが効いていた印象でした。

重慶の長江夜景

使ってみて、リモコンの機能の多くはほとんど動かず、 日本の我が家にあるトイレと比べると、このAIトイレはちょっと名前負けしていました。

洗濯後、洗濯物を干さなくていいという便利さに喜んでいたところ、排便後、トイレの水が流れないトラブルが起こりました。管理者に連絡したら、トイレの外側の底にあるリセットボタンを押すようにと教えられました。何回もやってみて、数時間後、ようやくトイレがきれいにました。

ホテル側は、トイレのハイテックを見せたいものの、お客さまにトイレが使えないという最悪の体験をさせてしまったのです。

長江のそばにある名所「洪涯洞」

気が狂いそうなエレベーターの待ち時間

朝はホテル宿泊客のチェックアウトのピークタイムです。
エレベーターは4基ありますが、27階で10数分待っても、どのエレベーターも私たちの階に近づくと「満員」の表示が出て通過しました。宿泊客が減り、エレベーターは大丈夫だろうと思っていると、清掃員が清掃用の台車や大量のシーツを入れたため、やはりエレベーターに乗れず、朝食のための外出はなかなかできず、エレベーターを待つのはいらいらしました。

エレベーターの前(イメージ写真 ネットより)

上階行きのエレベーターはすべて空でした。エレベーターを待つこと20分、私たちは、上階行きエレベーターに乗れば1階に行けることに気づきました。
後でわかったことだが、他の人たちはみんなその方法でエレベーターに乗っていました! おそらく、この状況を熟知している中国人は、エレベーターを利用する際の「常識」を身につけているのでしょう。

自分たちの愚かさに気づくのにこれほど時間がかかったのだから、なんという生活の知恵の差でしょう!

必死でエレベーターに乗る苛立ちから、建物全体の管理が非常に混沌としていることを感じましたし、午後のエレベーターに問題なく乗れなかったら、次の予定地行きの「高鉄(新幹線)」に乗り遅れるのではないかという不安もありました。
荷物を預かって午前中近辺観光という予定を取り消し、早めにホテルをチェックアウトすることにしました。スーツケースを引いてはどこにも行けないので、3時間早いでしたが、タクシーで重慶北駅に向かうことにしました。

少し早めに駅に着いて、近くのレストランで昼食を取ろうと思いましたが、重慶北駅周辺には何の施設もありませんでした。駅構内は利用客も少なく、2階にあるレストランはドアも窓も閉まっており、一部のエレベーターは運休中で、普通の駅の待合ホールのようなビジネス的な雰囲気も、利用客の行き交う喧騒もありませんでした。

重慶の旅は、いくつかの観光名所をツアーで回りましたが、最も印象に残っているのはこの民宿の体験ではなく、高価な商品を買わさせられた体験があり、後で重慶でどんな場所を訪れたか思い出せないほど重慶の印象は鮮明でした。これはまた別の記事に譲ります。

本文の中国語バージョン



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