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りばいばる#086 村上家のスペイン珍道中 2017 ~1日目 マドリード 異国の洗礼 それは神業か、それとも…〜

これは2017年8月4日にAmebloに投稿した記事の"りばいばる"です。

2017年7月19日。
スペイン旅行、初日の主役は親父でした。

朝3:00に起床して全員を叩き起こし、車に総勢8人と荷物をぎゅうぎゅうに積んで、いざスキポール空港へ出発。

日本人ドライバーサービスを利用出来れば良かったのですが(笑)車は空港駐車場に預けました。

7:55発 スキポール→マドリードのKLM航空で3時間前に余裕の到着と思いきや、早朝から空港は大混雑。

夏期中はヨーロッパ圏内の移動は混むのでしょうか。

ベビーカーが必要な小さな子連れゲートに並び、荷物も預け(有料でした)、初めて機内持ち込みボディチェックの場所に来ましたが、スマホやビデオカメラ等電子機器は別のトレーに乗せろとか、ベルトも外せとか想像以上に厳しく、親父は迂闊にも手荷物の中にチューブタイプの歯磨き粉と洗顔料を入れていたのでその場で没収されほぼ新品がゴミ箱行きとなりました。

生まれて初めてヨーロッパ圏内を飛行機で移動するので、混雑する理由が分かりました。テロ等の影響を考えると厳重なのは当然でしょう。

子供達は最新!?の金属探知機ゲートをキャッキャッと通り抜け、全員クリアし、搭乗口へ急ぎましたが結局搭乗開始時間ギリギリになり、どこかで朝ご飯でも買おうと思っていましたが、そんなにいい感じの売店もなく結局チップスとコーラのグミを買っただけでした。

しかも前日に妻が握って用意しておいた子供達用のおにぎりをそっくりそのまま冷蔵庫に忘れて来るという痛恨のミスを侵し、機内で配られたお世辞にも美味しいとは言えない厚焼き卵が挟まったパンでお腹を満たしました。

8日後帰って来てからおにぎりを確認するとカチカチに固まっており、泣く泣く全部捨てました。もったいない!

約2時間半のフライトを終え、マドリード空港に到着し、ゲートからかなり遠いレンタカー屋の受付に歩いて向かい、諸々の手続きの後レンタルしていたチャイルドシートと車のキーを受け取り(一旦チャイルドシートを貰い忘れて受付に戻って来ましたが)空港駐車場のレンタカーエリアに停車している車へ辿り着いたのですが、「SSANGYONG」「RODIUS」というロゴの見たことないメーカーの車でしたがほぼ新車で車内も広く子供達と共に超テンションが上がりました!

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オランダに来てレンタカーした時以来のマニュアル車でしたがその時のことを思い出しながら車をスタートさせ、いざマドリードの中心街へ!

郊外の空港から雰囲気のある街並へ突入。

特に目的地も決めず車を走らせましたが、マドリードは素晴らしい建造物の宝庫でした。

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マドリード最大の鉄道駅、アトーチャ駅の駅舎を見ながらその向かいに拡がる広大なレティーロ公園、プラド通りを中心にたくさんの美術館などがひしめき合っているようで異国の街スペインの風景に自然とテンションも上がります。

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難点はその辺りに駐車場がほとんどなく、ナビで見つけた中心地から少し離れた屋内駐車場に車を停め、とりあえず腹ごしらえということで、アトーチャ駅前のケンタッキーに入りました。

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我が家は長女が小麦・乳・卵などの食物アレルギーなので、食べ物屋ならどこでもという訳には行かず、必然的に絶対的安心感のあるフライドポテトが必要なのです。

注文カウンターでスペイン語対応の女性店員さんに何とかオーダーし、親父に会計してもらい店の奥の座席を陣取って昼食を摂りました。

レジカウンター周辺で物乞いのおじさんが現地の人達にお金をせびっているのがオランダでは見かけない光景で、ああスペインに来たんだなと実感した変な瞬間でした。

親父はうちに余っていたSIMカードをSIMロック解除した日本製のスマホに挿入して、1ヶ月間海外でも通話とデータ通信1GB分が使えるという20EURのプランを購入し、オランダに着いてからひたすらスマホをいじり倒していましたが、スペインに来てから何故かネットが繋がらず、ひたすらスマホと格闘を続けていました。

それを見て「景色見んとスマホばっかり見て!」とあきれる母。

ボチボチ行こうかという時に四女がオムツに大の方をしたものの、替えのオムツを車に忘れて来てしまったので、僕と四女はオムツを替えに車へ。

両親と妻と他の子達はとりあえず親父の行きたい美術館方面へと二手に別れてプラド美術館前で合流することにし、僕は四女を抱いて少し離れた駐車場へ戻りました。

四女を抱っこして歩くとさすがに汗が滲み出て来ます。
スペインの夏はやっぱり暑かった!

車で四女のオムツを替えプラド美術館へ向かおうと通りを歩き出すと妻から電話がかかって来て一言「お父さんの財布スラれたっぽい!」

「えーーーーー!!!!!」

電話で状況を聞きながらとにかくみんなの所へと急ぎます。

合流して親父に事情徴収したところ、ケンタッキーで別れた後、相変わらずスマホをいじりながら通りを歩いていて、横断歩道で一行と親父の距離が少し離れ、妻が横断歩道を渡り終えてから親父の方を振り向くと親父の腰に身に付けたウエストポーチの2段あるファスナーが全開になっていることに気付いたそのタイミングでスマホが突然ネットに繋がったと親父が喜んだ瞬間、そこで親父自身もウエストポーチが全開なことに気付いたそうで、中を確認すると財布がないっ!

慌ててケンタッキーに戻って先程の座席やテーブル周り、翻訳アプリでカウンターの女性店員に財布を見なかったか等確認するも、もちろん知らないとの回答。完全に財布がなくなってしまったのでした。

スマホに意識が行き過ぎて、ウエストポーチに伸びた手に気付かなかったのか?記憶を振り絞るもケンタッキーで会計を終えた後から他人と至近距離ですれ違ったり、ぶつかったり、接触した覚えは全くないとのこと。

置き忘れの可能性も考察しましたが、会計の際僕たち夫婦も親父が財布を出すところを見ていましたし、カウンターに置き忘れたとしてもオーダーを受け取る際に気付くはず。

食事をしている時もウエストポーチは腰に付けたままで、誰かが近付いて来た記憶もありません。

ケンタッキーを出てスマホをいじりながら通りを歩いた数メートルの内に、全く気付かれることなくウエストポーチのファスナーを開けられスラれたのでしょうか?そうであればもうプロの神業!感心するほどの手際です。

せめて財布を抜き取った犯人が走り去る姿を見るとか、はっきりした自覚があればまだしも、非常にモヤモヤが残る紛失劇に真相は迷宮入りで後味の悪い状況でした。

そんなお手本の様な盗難に初日から遭うとは!「自分は大丈夫」という奢りからか、こんな直接的に身内が被害に遭うとは!

皆さん、海外旅行はホンマに気を付けなはれや!

いずれにせよ、この旅の為に新調したというゴールドカードと日本の免許証、数百円だけ残っていたというICOCAカードと老人パス、そして日本円約6万円(何で持って来てん!)と800ユーロの総額約15万円の現金がスペイン旅行初日に一瞬にしてこつ然と姿を消したのでありました。

幸いにも日本で両替して来たというユーロは財布の800ユーロと残り3分の2程分けていた為セーフ。せめてもの救いです。

通りにあるベンチを基地に、日本のカード会社に電話してカードを紛失したことを告げ、ゴールドカードの保険がおりるかもしれないと一応現地の警察に被害届を発行してもらう為にアトーチャ駅構内にある警察署へ。

スペイン語オンリーという担当警察官が電話で英語の出来る警官に内線をつないでくれて、妻が説明し何とか被害届を提出。その控えを貰いました。
何割かでも戻ってくればいいのですが。

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親父の財布盗難事件にすっかり時間を費やしてしまったものの、親父はそれでもプラド美術館で「裸のマハ」を見るんや!と意地になって美術館に入って行ったので、絵画系芸術に全く無頓着な僕と子供達は、母と美術館の外でケンタッキーのキッズメニューのおまけで貰ったフリスビーで遊んで待つことに。

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ちなみにプラド美術館は厳重な持ち物検査とボディチェックがあったそうで、親父は今度は買ったばかりの水のペットボトルを没収されたそうです。

姑息にもその水のペットボトルをゴミ箱の陰に隠し、後で館内をグルっと遠回りして取りに戻ったそうですが、隠したはずのペットボトルの姿はどこにもなかったそうな。散々な親父。

もちろん撮影も禁止で、オランダの美術館とは正反対の厳しさです。(オランダの美術館は撮影自由な所が多いそうです。)

ちなみにマドリードと言えば僕はサッカーのレアルマドリードぐらいしか思い浮かばず、こんなに美術館や歴史的建造物がひしめき合っているとは知りませんでした。

しかもスペインの首都だったなんて!バルセロナが首都だと思い込んでいました。お恥ずかしい。

宿泊は確か航空券を予約したDeNAトラベルのサイトから割引があったので、Atocha(Mola)Suitesとか言うアパートメントホテルを予約。

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1室で8人全員泊まれるファミリータイプのホテルで、中心街にある割にリーズナブルできれいな内装のホテルで部屋の中に階段があるいわゆるメゾネットタイプで、子供達も大はしゃぎでしたが、難点はホテルの周りが一方通行だらけなのとホテル前の道路が交通量も多く、非常に車が停めにくい為、荷物を降ろすためのスペースが空くタイミングを合わせる為にホテルの周りを3周し、近くの駐車場を探して停めるまでまた3周するという、かなりドライバーには辛い立地でした。

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ホテルに向かう前に立ち寄ったスーパーで食料を買い込んで、夕食はそれらを簡単に調理した物と、非常食として持って行ったインスタント食品で済ませました。

早朝から盗難騒動などですっかり疲れてあっと言う間に全員就寝。

とにかく親父がいろいろ取(盗)られたスペイン初日でした。

2日目へつづく・・・

こんなにベタに海外でスリに遭うとは!?
いいブログネタや!!と瞬間的に思った黒い自分がいましたw

このコロナ禍、ちょっとしたエンタメになればと思いますw

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