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デンマーク流のおもいやり@フォルケホイスコーレ

デンマークを含む北欧って「個人主義」が強そうなイメージを持っていました。社会保障などが手厚いのも個人を尊重し、他人に立ち入らないからかと思ってました。しかしここでの生活が3ヶ月を超えてみて、デンマーク、少なくともこのフォルケホイスコーレには当てはまらないかもしれません。

私が在籍するフォルケホイスコーレではちょっとしたことでも助け合いながら進めるイメージがあります。宿題についていうと日本では「自宅で自分でやりましょう」という感じだと思います。しかしここでは先生から「宿題はデンマーク人に手伝ってもらって」というアドバイスが。英語など他の言語と比べても格段に「発音が難しい」言語なので、ネイティブに手伝ってもらうことは重要です。でも「デンマーク人がいなくても、日本人同士でも助け合ってやるように」と言われたりします。教え合うことで理解が深まる意味もあってか、授業中もグループトークが多くあります。この学び方、フォルケホイスコーレの特徴なのでしょうか??

何かイベントの企画を考える時も、自分一人でできそうな人も色んな人の意見をもらうために集まって話し合いをすることが恒例となっています。できる人ができる部分を担うことが自然になっています。
何か新しいことを始める時に、うまくいかなかったら「自己責任」という言葉がでがちな日本の方が個人主義なのかもしれません。

ところで私は日本における「おもいやり」に興味を持って少しだけ調査をしたことがあります。(多くの方に協力してもらったのにまだまとめられていなくてすみません・・・)
「おもいやり」は、空気を読む能力に長けた日本人独特のもだと最初は思っていましたが、他国にもあるのかという興味もあります。

さて今日は金曜日、コロナ禍ということもあり学校にずっと引きこもっていた私ですが、所用で首都のコペンハーゲンに出かけることになりました。
学校最寄りのバス停で時間待ちをしていると、向こうから同じ学校のデンマーク人がやってきました。

彼は多分20代で、彫りが深い顔立ちと長身でまるでモデルさんです。私は緊張してしまってあまりお話ししたことがありません。親しくなったらいろいろ話してくれるらしいけど、私からすると人見知りっぽい印象のある人です。(ちなみに私も人見知り)
彼もどうやら外出するらしいです。でも彼はバス停の椅子には座らずにずっと立っているため、座っている私とはお話しすることもなさそう・・・

1時間に1本しかないバスが少し遅れてやってきました。正確にいうと、やってきたことを彼が教えてくれました。口笛で(笑)
口笛で呼ばれたからと言って「犬を呼ぶようだ」と怒るのは間違いです!?デンマークでは人を呼ぶ時とか、授業中に先生が注目させるために口笛をよく使います。

口笛を聞いて私は彼をみたわけです。そしたらうんうん(バスがきたよという意味)とうなずいてくれました。おかげでバスを見過ごさず無事に乗れました。

1時間弱で終点のオーフス に到着した模様。しかし3ヶ月ぶりの都会、お登りさん状態なので今降りていいのかどうかがわかりません。キョロキョロしていると私の後ろの席に彼が座っていました。目が合うと「降りなきゃ」とジェスチャーで教えてくれました。そして私が無事降りたことを確認した後、どこかへ去って行きました。

私がどこへ行くか、何をしようとしているかなどを彼には全く説明していません。また私のことを気にかける必要は彼には全くありません。それなのにこんな風に他人を思いやれるなんて素敵だなと思いました。おもいやりは日本人の専売特許ではなかった。。。
確実に私より年下の彼が、まるでお兄ちゃんに見えました♪

私は平安時代の文学が好きで、枕草子などをちょこちょこ読んでいました。才女である清少納言が上司である中宮定子の意図を汲んで、一を聞いて百を知るエピソードなどに痺れるのですが、以心伝心さがそれとそっくりです。恐るべしデンマーク人。

デンマーク人と日本人の相性がいいなと感じることが結構あります。その場合は、集団で何かをしたり、他人を思いやること慣れた人同士なのだろうと思いました。

#デンマーク #フォルケホイスコーレ #おもいやり #枕草子 #清少納言 #中宮定子  

1. そんな!いいんですか!? 嬉しいです!! フォルケホイスコーレ作りのための勉強に使わせていただきます♪