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パートナーが片付けないケース

どこのお家でも言われるセリフが「私は片付けるばかり(なのに家族が散らかす)」というセリフ。
特にご夫婦の場合、どちらかが(渋々)折れて、我慢して、いやいやながら暮らしているというケースも多いもの。
今日はこれについて書いていこうと思います。

■「なぜ」を繰り返す(自問自答する)

片付けに関しては、「なぜ」を繰り返す、というのがとても大切な行為なのですが、これが一番難しいみたいです。
というのも今の日本では「考えなくてもいいように周りのAIが全てを判断してくれる」社会。SNSでバズったものは自然とほしくなるし、ニュースで「◎◎が品薄」と言われれば使いもしないのに買わなきゃいけない気になる。
自分が持っている持ち物を改めて見返す時間などないのが現状。そこをこらえて、一つ一つに問いかける。
これを繰り返しているうちに自尊心まで磨かれて行くので、ぜひ試していただきたい。

■相手の持ち物は不快に映る

株式会社サマリーが行なった調査によると、モノについて揉めた経験のある夫婦は約7割、モノのトラブルが原因で結婚を後悔している夫婦は約5割にものぼるそうです。

パートナーや家族がいるケースではよくあるのですが、「他人の者に限って不快に映る」――これ、本当なんですよ。
他人のモノには感情が差し込まれません。だからゴミはゴミとして目に映る。「こんな価値のないものをいつまでも持っておくなんて…」と客観的に見てしまう。冷静というか冷血というかは人それぞれですが、とにかく冷めた冷静な目で見れる。
でも自分のモノは愛着があったりしがらみがあるので「すべて要る」んです。
私がお会いしたお客様も、ほとんどの方が「主人が悪い」とおっしゃるのです。けど、きっと家族の方も同じように「嫁の持ち物が多すぎる」と思っているはずなんですよね…。

不思議なもので、パートナーのモノは、自分のモノより目障りに映るものです。「出しっ放しで、片づけてくれない」などと文句を言う前に、「モノを出した後、元に戻しやすい環境になっているか?」を振り返りましょう。

人を責めるのではなく「環境」を変えてみる。これも片付けの鉄則ですね。
せっかく縁あってこの世で夫婦になったのならばせめて片付けなどでいがみ合うことなく仲良く暮らしたいもの。そのためにぜひ深く話し合ってほしいです。

■いま、とある若いご夫婦と一緒に片付けしています

数ヶ月前からとある若いご夫婦と一緒に片づけをしています。
共働きでお子さんは居ません。なので、部屋も存分に2人で使えるし、パッと見た感じはそんなに散らかっていない。だからご主人さんは「どうして片付け屋を呼ぶのか?」と疑問の様子。
でも奥様は「片付いてない」「もっとスッキリできるはずなのに!」と痛くご立腹。
ご主人様お優しいので奥様に付き合ってらっしゃいますが、おそらく本音では嫌だっただろうなぁ…と思います(苦笑)

ですが、一緒に片づけをしている際にご主人から「え、お前はそんなこと考えてたの?」というようなセリフをよく耳にします。
おそらく奥様は常々ご主人に不満を伝えていたのでしょう。でも夫婦間の会話の中に埋もれてしまって(聞いているふりをして)聞いていなかった。もしくは、真面目に取り合っていなかったのだろうと思われます。
私という第三者が一緒に居て、初めて会話を会話として成立させることになったのです。

コミュニケーションが不足しているようには見えない、とても仲のいいご夫婦なのですが、それでも片付けに関してはこんなレベルです。
会話不足のご夫婦間では間違いなく諍いが起こるでしょう。

■片付けには対話が必要

夫婦間の日々の生活だけでなく、生前整理にもこの「対話」が必要だなっていうのを、どんな現場でも痛感しています。
家を出た子供の荷物を「どうしていいか分からない」と嘆いている親御さん。亡くなったパートナーの遺品に呆然としている方。高齢の親の趣味の品に苛立ちを隠せない子供。
「落ち着いて話せば解決の糸口があるのに…」と思う現場は多々あります。
そこをすっ飛ばして「まず相手のモノを捨てさせよう」と思うこと自体がNGです。片付けはお互い様、まずは対話から始めてみませんか。

(ただ、身内だけで話し始めると感情的になっちゃうので! 誰か第三者に立ち会ってもらう方がいいですよ!)


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