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「8割掃除」のススメ

年末に義実家に帰った際に、義妹から質問されました。

義実家は築50年ほどが経過した古い日本家屋で、畳の和室で間仕切りされている昔ながらの格子構造でした(※襖で部屋を区切り、極力廊下がない家屋構成)。

それが、去年リフォームが完成。モダンなフローリング仕立ての部屋になり、襖の代わりにドアを取りつけ、中央に廊下が走ります。なので、日頃の掃除もクイックルワイパーひとつで埃を取れば完了。かなり楽になったと私はほくそ笑んでいたのですが。

義妹曰く、「クイックルワイパーだと埃が取り切れていなくて、そのことにいつもイライラしてしまうんだけど、どうしたらいい?」と。

掃除を中心とした家事代行業を営む私からの返答としては
「それこそがクイックルワイパーだ」
であり、
「8割でも掃除をできているのならそれで良しとするべき」
なんですよね。

■掃除なんて7~8割でいい、ただし、

掃除を生業にしているとよくお客様から言われることなのですが、
「今日掃除をしても明日には汚れているのが嫌になる」
「1ヶ月くらい掃除しなくて済むように完璧な掃除をしてほしい」

たしかにどれだけ完璧に掃除をしたと思っていても、次の日にはまた掃除しなければならない。いや、それどころかものの数時間後、時には数分後には汚れていたりもします。こうなると「なんでこんな面倒なことをしなければならないのか」と思う人も出てくるでしょう。

次の日に楽をしたいがために完璧を求めると、息切れしてしまう。ならば、むしろ「明日も掃除をするのだから」と割り切って、8割の力で掃除をする方がいい。

力を出し過ぎないと、続けられる。
続けられれば、成果も出せるんですよね。
義妹にはくれぐれも「頑張りすぎず、毎日楽に続けたらいい」と伝えました。

■掃除の意義は「整えること」

では、「完璧にできないのに、そんな掃除に意義はあるのか」と考えると、きれいな空間を保つとかそういうきれいごとではなく、自分自身を整えることなんだろうな、と思うわけです。
これを「掃除」ではなく「語学の練習」などに置き換えてみると分かりやすくて、1日集中すればもう二度と勉強しなくていい、なんてことはないわけです。
毎日コツコツ積み上げていくことが一番肝心で、たまに忘れちゃったりサボることもあるけど、それでも続けることがいい。
ただ語学だと「英検の上位資格に合格した」などと目に見える形で成果が表れるのに、日々の掃除だとなかなか気づきにくいもの。
でも、部屋の埃を毎日取っているうちに、「なんでここには毎日埃が溜まるんだろう」とか、「今日は窓を開けて掃除をするのが気持ちいい日だな」とか、「寒いから結露がすごい。窓も拭いておこう」とか、いろんな気づきがあります。
日々の小さな変化に気付くこと。そうすると、その変化の中で自分がどう移ろっていっているかにも気付くことができます。
掃除って、そういうことに気付くこと、その気づきを楽しむことだと思うんですよね。

ぜひ8割掃除を心がけてみてください。

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