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『東京女子図鑑』 満足いく女性の人生って


みなさんは、“人から羨ましがられる女性”と聞いて、どんな人が思い浮かびますか?

 “ハイスペックな彼氏がいる” “キャリアを築いている” “結婚している” “子どもがいる” 。

人によって羨ましいと思うポイントは違うかもしれませんが、これら全部を持っていたら、もしかしたら“人から羨ましがられる女性”なのかもしれません。

Amazon Prime Video『東京女子図鑑』の主人公は、そんな、羨ましがられる人とは何なのかを東京の暮らしの中で追求していきます。

承認欲求を満たすにはステップがあると思う

例えば女性の人生ゲームあるとしたら、ゴールまでのボーナスステージは3つあると考えてみました。

スッテプ1 彼氏ができる

スッテプ2 キャリアを築く

ステップ3 結婚する

ゴール 出産する

ステップ4まで行って、「幸せな家庭を築きました」でこのゲームは終了です。ステップ3をゴールと定める人もいると思います。ただ、わたしが女子会をしている中で、ゴールの先の話をする人はあまりいません。改めて自分が本当は何がしたいのか、何になりたいのか、自分に問い詰めるのは、子どもが大きくなって巣立ったあとや、人生の後半で考える人が多いのではないでしょうか。

水川あさみ演じる主人公の綾は、スッテプ3までクリアしても幸せそうじゃない。道ですれ違う人たちの幸せそうな顔がただただ気になり、夫との生活も上手くいかずに離婚をします。「ここまで手に入れれば、幸せになれるはずだったのではないのか」。綾は、ハイスペックな彼氏、自身のキャリア形成、理想の旦那と確実に手に入れてきて、そこに満足して落ち着いていられたのは一瞬でした。

周りが決めた幸せは、自分の幸せか

離婚をした綾は、道端でばったり高校時代の担任と出会います。そのとき言われた言葉が、「夢叶えたね」。綾はそんなつもりは全くなかった。「東京で自身のキャリアを築いた綾に、憧れている生徒がいる」。綾はそれを知って泣き出します。わたしは綾目線でドラマを見ていたから、綾の不幸せな様子に胸が苦しくなっていたけれど、「あれ、いま綾は幸せなんじゃん」と拍子抜けした気分でした。

幸せの法則は、結婚してるとか子どもがいるとか、何かの事実によって作られるものではなくて、“感謝したり感謝されること”  “まあいっかと思うこと” “自己肯定感を持つこと”、この三つが大事だと言います。日本人には後者2つが足りなくて、自らに課題を課して厳しく生きているように思えます。

どういう人と付き合うのか、結婚するのか。子どもを産み育てるのか、自分のキャリアを築くのか、それともその両方を取るのか。ゲームの選択画面でコースを選んだ瞬間に、幸せになるかどうか決まるわけじゃなくて、しかも、もともと設定されていた選択肢の中だけに、自分が欲しいものがあるとは限らないのではないでしょうか。

新婚の人に、「あなたも早く幸せになってね」と言われると、何となく自分がまだこの長い人生ゲームをクリアしていないように思わされる。でも、「わたしは違う種類の幸せを持っている」。それでいいのだと思います。

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