正しい判断を下すためのアイデンティティ

読んだ。

優れた判断力を持っている人というのは、知識が多い人ではない。自分の間違いに気づき、死角を探し、仮定を検証し、軌道修正することができる人である。本書はそんな情報を見極めて最適解を導く思考、「マッピング思考」を説いている。

こう書くと数多のビジネス書と同様に、意識の高い人向けな本に思えるだろう。もちろんそういう人にもお勧めである。だが本書はもっと広い範囲の人に読んでもらいたい。具体的に言えば、ネットで自らの主張を発信するタイプの人だ。

本書では二つの推論が紹介される。一つは自分の正しさを証明しようとする「動機の推論」である。もう一つは何が正しいかを見極めようとする「正確性の推論」である。後者の推論を展開していく思考が「マッピング思考」というわけだ。

この二つの推論の違いを説明するならば、ウェイソン選択課題が良い例となるだろう。

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