割り切るという時間術
読んだ。
本書は時間管理系の本ではあるが、効率的な働き方や時短術は教えてくれない。表紙にも書いてある通り、どんな技を使っても時間には勝てないからだ。著者自身もかつては様々な時間管理術を試したという。だがどうあがいても、タスクはどんどん積み上がり、計画は破綻する。もしある程度は上手く行ったとしても、それで心の平穏は訪れない。むしろ頑張れば頑張るほどやることが増加し、ストレスは増していく。効率化の先に楽園は無いのだ。
また、「準備」の思考も厄介だ。現代人は下手をすると準備で一生を終える。幼稚園は小学校の、小学校は中学校の準備となっている。大学は社会人となる準備をする場所で、社会で働いてからも準備は終わらない。既に老後の準備は始まっているのだ。いつになったら人生の本番が始まるのか。
この問題を解決するために、本書はまず現実を受け入れるところから勧める。時間は有限であり、人生は短い。さらに雑多なタスクは際限なくやってくる。だからどんなに効率的に振る舞ったとしても、時間が十分にあるということは無い。この現実を受け入れて、ではどうするかというわけだ。
本書を読んでいると「分かる」と何度も思ってしまう。俺も時間管理には苦労しており、色々と挑戦したりしている。例えば本しゃぶりで書いたのだとこれとか。
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