読書感想文に対して文部科学省は何を言っているのか

文部科学省の公式見解としては、読書感想文を書かせることよりも、「子どもたちの読書意欲を高める」ことを重視していると知った。

ということで何度かやっている、読書感想文について考える回である。これまで読書感想文について書かれた記事を読んで感想を書いてきた。

ここまで来たところで、肝心なことを調べていないことに気がついた。学習指導要領である。学校で教えるべき内容は学習指導要領で定められている。そこでは読書感想文はどのような位置づけなのか。

学校や教師が読書感想文を行う必要は、まったくありません。なぜなら、『学習指導要領』に「やれ」とは一言も書いてないからです。読書感想文を行うことは、学校に期待されていません。

読書感想文に対する教育学的見解 | 眼鏡文化史研究室

意外、てっきり必ずやるべきものだと思いこんでいたのだが、どうも違ったらしい。実情はどうであれ、位置づけ的には各学校が勝手にやっている課題なのである。それに対して多くの人が文句を付けている状況にあるのだ。

しかし「意外」とは書いたが、その一方で納得もしている。以前のnoteでも紹介した『読書感想文の添削指導』では、読書感想文の目的は実態として「読書感想文コンクールの代表者選出のため」としていた。学習指導要領ではなく勝手にやっているのだから、ある意味で当然のことだったのだ。

さらに引用元で紹介されていた、文部科学省が出している「これからの時代に求められる国語力について」にも目を通してみた。

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