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(書評)世界に通用する「個性」の育て方

今日も書評をします。1ヶ月3冊を目標にしています!今月は2冊目です。読んだ本は「世界に通用する個性の育て方 聖書に学ぶ自己肯定感と自立心を高める子育て」です。

著者は後藤哲哉さんという方で、岡山にあるクロスロードチャーチという教会の牧師さんです!数万人という大勢の方に聖書に基づいた教えを説いている方で、聖書に基づく「子育て」についての本を上梓されました。

きっかけはクリスチャンの奥さんより、「この本読んでみたら」と言われてみたことでした。


・聖書について

クリスチャンではない私が、奥さんとはじめて出会い、交際してはじめて聖書とはなんなのか、少しずつわかるようになりました。

聖書は2,000年以上に渡って世界で一番読まれている本であり、世界で一番多くの読者を獲得しており、多くの自己啓発本に書いてあるような人生の指針は、結構聖書の中にも書かれていることを知り、かなり驚いたものです。

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聖書のイメージは、とても大きく分厚い本で、何か特別な儀式で年に1回開くもの、という変なイメージがあったのですが、それは見事に払拭されました。

聖書というのは、倫理・道徳書ではありませんし、ルールブックでもありません。人がどの生きたら、幸せになるのか、という人間の取扱説明書と言えます。
その核の教えは、「あなたは存在するだけで、最高の価値がある!」です。

後藤牧師によれば、聖書とは上の引用で書かれた特徴があり、確かに、聖書を人生の指針にしている偉人も多く見られます。

この本は、聖書に基づいた子育て論、自立心を育て、自己肯定感の高い子を育てるためには?ということが書かれています!


・夫婦の幸せなくして、子供の幸せはなし

欧米ではキリスト教の教えが比較的浸透しているので、家庭において一番大事なことは「夫婦関係」といいます。日本の場合は1に子供、2に子供と子供中心の生活になりがちですが、そこが根本的に考え方が違うといいます。

例えば欧米では、子供を有料の預かり所に預けたりして、夫婦二人の時間をとってデートをするのは当たり前だとか。また寝室に子供はいれず、赤ちゃんの時から子供部屋があり、別室だとか。

夫婦で話し合う時間は必ず子供の話にもなるでしょうから、夫婦で話し合う時間と子供への愛情というのは比例関係だといいます。

確かに私たちが通っている教会の友人夫婦はほとんど例外なく、夫婦関係がとても素敵であり、その子供たちも落ち着いていて、自己肯定感が高い傾向がありますね!子供たちが牧師夫婦のところに泊まって、1日夫婦の時間を過ごすということも聞いたことがあり、印象的でした。

また私のスウェーデン人の友人のご両親も、旦那さんがこれでもかというくらい奥さんを愛していて、常に愛を伝えているんだなぁと容易に想像ができます。そんな両親に育てられた私の友人は素晴らしい人格者で、誠実で心優しい人で誰からも愛されています。

日本では「愛してるよ」と夫が妻に愛を伝えることは気恥ずかしい文化があるのでしょうけれど、これはとてつもなく大事なことですね。

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逆に夫婦関係が悪ければ以下のようになる危険性があります。

夫が妻を上からものを言うように怒鳴りつけたら、子どもは少し大きくなったら母親に対して暴言を吐くようになります。妻が夫にダメ出しばかりしていたら、お父さんをやがて同じように馬鹿にします。

これもなんとなくわかる。だって親がそうしているのだから「僕も、私もお父さんやお母さんにそういうことしていいんだな」って思いますもんね。

また日本では子供中心の生活になりがちだからこそ、子離れ親離れができにくいのでしょう。よく考えれば子供が独立するまでの時間は一般的にたった22年間です。そのあとの時間、すなわち夫婦でいる時間の方が遥かに長いのですから、夫婦関係を優先すべきという論理も納得です。子供が独立してから起きる「熟年離婚」なんてのもできれば避けたいですから。

このような夫婦関係から見た子育て論も「聖書」に基づく教えだといいます。


・欧米が全て良い訳ではない

ただ欧米は確かにキリスト教の教えが日本よりも浸透していますが、必ずしも欧米諸国も離婚率が低いわけではないと思います。日本は3組の1組が離婚しますが、例えばアメリカは2組の1組は離婚し、フランスは日本よりもやや離婚率が高いといいます。

また夫婦が不仲でも子供は立派に育っているケースもあるでしょう。

欧米諸国でも、聖書に基づいた信仰生活をしている家庭とそうでない家庭があるのでしょう。離婚の理由は複雑ですしね。


・感想、アクションプラン

私個人としては、聖書に基づいた家庭のあり方、子供への接し方、子供は親の所有物ではなく、天から与えられた立派な人格を持った尊い存在、という教えは共感できることが多かったです。実際に夫婦関係を大事にして、立派に子育てをされている先輩夫婦が身近にいますから。

「日本ダメ、欧米良い、見習おう」という単純なものではないにしても、そのように少し誤解され得る内容だったのかなとも少し思います。

この本を読んで、小さなことでも妻に「ありがとう」と感謝の言葉を伝え、愛を伝えていこうと思ったものです。それが子供の幸せに、子供の自立心と自己肯定感を高めることにつながれば素晴らしいことだなと思います。


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