『そもそもオリンピック』 アーサー・ビナード 作 スズキコージ 画 玉川大学出版部
数ヶ月前まで、冬季オリンピックがあって、記憶に新しい昨年の東京オリンピック。コロナやなんやで色々騒がれても、
“”必ずオリンピックはします!“”
と断言する国の偉いと言われる人。
そもそも、オリンピックって!?
現代人より、昔の人は足も早かったろう。 狩をする事、逃げる事なんかは、生きていく上で必要だったから、身体能力は今より並外れていたはず。
いつのまにか、人と人が競うようになって、オリンピックという競技が生まれた。
《古代オリンピック》
紀元前ギリシャで始まったオリンピックは、ギリシャ神話の神々を崇める“宗教儀式”であり、
今のオリンピックは、
《近代オリンピック》
となって、約1500年前に復活したもの。
その背景には、宗教が絡み合う。
多神教だったギリシャに、一神教であるローマ帝国が入り、キリスト教を国教としたことで、古代ギリシャのオリンピックは無くなった。
もっと神聖だった古代オリンピック。
お金がチラつく近代オリンピックのやり方に、オリンピックビジネスが渦巻く。
日本の選手に、《オダミキオ》という人がいた。1905年誕生。広島生まれ。三段跳びの選手だ。
海山で走り回り、誰と競う事なく、風のように飛び回る。
そんなオダミキオは、1924年にフランスオリンピックに出場。その後も、オランダ、シベリアと国を跨いで、色んな国の人と出会い、触れ合いなかまらオリンピックという、運動会に出場する。
自分との戦いの、三段跳び。
そこに魅力を感じていた、オダミキオ。
チームプレイで仲間を敬い、他者チームにも敬意を払う。
世界は一つだ! 手を繋ごう。
よくみるスローガン。
しかし、負けたら即座に帰国するオリンピックの決まりに、やはり、“勝ち負け” の仕組みが浮き彫りにされる。
負けたあとに、その国の海を見ながら想いを馳せる時間をくれたっていいじゃない。他国の選手とこの時にしか話せないこと、あるじゃない?
そんな余裕すらくれない、勝ち負けの運動会。
って、必要?!
そもそもさぁ〜。
そもそも、、、
どんなところから始まっているかなんて、もうなんでもよいのかな。
そもそも、どうして、あなたはそこにいるの?
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