『やどかりの夢』 わたなべ なおか・ぶん かめがい あすか・え やらだ出版
沖縄の伝統染色“紅型”作家さんの絵で描かれた絵本✴︎ そして、朗読に、三線唄者の“やどかり音頭”CDまで付いている、わたしにとっては、かなりの魅力あふれるこの絵本✨
図書館でリクエストをして3週間、、、
沖縄から着いたよ〜めんそーれー🌺
沖縄から飛んできた、この絵本。沖縄の風を運んできてくれた、そう思うと、あの沖縄の森や海を思い出す。それだけで、心弾む🍃
さぁ、朝だよ。おはよう。
岩陰から一斉に目を覚ました、小さな魚ややどかり達、、海に朝がやってきました。
やどかり=宿を借りる
成長するにつれて、住む家を変えるやどかり。
じぶんにぴったりの家を持つやどかりは、その家で眠ると必ず夢を見るのです。
ちょうちょと遊ぶ夢、背比べをする夢、お母さんのお腹の中にいた頃の夢、、、
でも、あるやどかりくんだけ、夢を見ることができないと、泣いています。
“家を変えてから、ずっとまっくらで、まっくろ。夢がみれないんだ、、。”
アダンの木の側に住んでいる、ヤシガニおじいにみんなで聞きにいきます。
長老おじいは言います。
“君の家は、貝ではないねぇ。ペットボトルの蓋では、夢を見れないから、みんなでどうすれば良いか、考えようねぇ。”
家を変えることはすぐできる、けれど、みんなで考えることを伝えたおじい。
貝の家で眠れば、いつも夢を見ることができたやどかり達は、夢を自分で想像することは初めてで、どうすれば良いか、分からなかったのです。
やどかりおじいも、昔に夢を見れなくなったことがあったって。そんな時に、どうしたかって?
“夢が見れないのなら、自分で夢を想像するのさ! 自由に思ってごらん! ワクワクすること、嬉しくなること、作ってごらん! どんな時でも、夢はなくなったりしないのさ!”
これが、またCDの朗読で聞くと、尚更良いのです✨
想像ができないやどかりくん達。分からなくて、出来なくて、、でも、力いっぱい想像していくみんな。
南風が吹いて、ガジュマルのお母さんの優しい歌声が聞こえてきます。
みんな、その声に包まれながら眠りにつきました。
ペットボトルのフタやどかりくんは、夢を見れたのです✨
みんなで輪になって喜びました。それは、フタやどかりくんが見た夢の光景でした。
CDの朗読には、最後にワクワクする“やどかり音頭”が流れてきます。
三線の音が、この景色を映し出すようです。
宿を変えると、みる夢も変わる。 みえてくるものも変わる。
旅は、そんな意味で、外部からの刺激によって思考を変えてくれる、特効薬みたいなものかな。
でも、そのまま、その場所でも、できる旅がある。 想像は自由だ。 何にでもなれるし、どこにでも行ける。
誰からも邪魔をされることのない、想像の中で、私たちは、目一杯やりたいことがやれるんだ。
それを、形にするか、しないか。
どちらでも、それも自由だ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?