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剥き出しで語る #1 普通が羨ましい

僕は毎日、少なくとも週に5日連続で同じ時間に同じ場所に辿り着けない。つまりは会社に務めることができない。それができる多くの人が羨ましい。でも多くの人は僕の今の生活を羨む。隣の芝は青く見えるとはよく言ったものだ。

なんでわかるのかって。それは20代の終わりに、一度組織に属したことがあるから。

まずもって体力が著しくない。すぐに疲れる。正確に言うと、体というより頭が疲れる。性格的に周囲の目を気にするし、気も遣う。それに持病のパニック障害のため、なんとくソワソワしている時間が長い。その時間で脳のエネルギーを大量に消費しているらしい。

それでも週初めの2~3日は出社できる。月~金勤務と考えて、水曜までは出社できることになる。水曜まで来たら猛烈に疲れている。だから息抜きに大好きな飲みにでも行きたいじゃん。今では、医者から酒を飲むことを許されているけど(大量飲酒はダメらしいけど)、当時は本当はダメだったらしい。薬を飲んでいたから。どの医者もそのことを言わないから10年前まで知らんかった。パニック障害の薬を飲んで、酒を飲むと酒が抜けづらい。結果、木曜の朝は二日酔い。多くの人は二日酔いだろうが、熱があろうが会社へ行くって聞いて驚いた。僕は行かない。いや、行けない。二日酔いだとパニック発作が出やすいしだるいから。1日くらいなんの仕事もできない人間が出社しなくても差し障りはないって考えていもいた。事実そうだったし。そういうことをすると周囲との人間関係が上手くいかなくなる。金曜になんとか出社し、土日は疲れてヘトヘト。

そんな生活も3週目に入ると、脳が疲れて頭が回らないから言われたことができない。しかも周囲との関係も良くない。ストレスがどんどん貯まる。すると持病の不眠症が悪化するし、睡眠負債も貯まる。眠ることができないと体力が回復しない。すべてがダメな方向へ向かう。そんなことを2ヵ月続けていたら、抑うつ症になった。そして僕の会社員生活は終わりを迎えた。

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