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人を好きになるのに理由はあるのか?

タイトルの『好き』はもちろん恋愛的な意味である。
なんだか小学生のときに女の子同士でかわされる「***君かっこいい!好き!」「ライクな意味?それともラブ?」みたいな会話を思い出してしまう。むずがゆい。そんな恥ずかしさを乗り越え、この記事をかく理由はずばり、日刊かきあつめの今回のテーマが『恋愛』だからだ。

どうしたものか、ネタがない。恋人いない歴もすでに数えていない恋愛弱者には酷ではないか。一体誰だこのテーマ設定したの、とテーマ決めが行われた定例会を欠席したくせに不満を漏らしたことはメンバーには内緒である。それはさておき。

タイトルの質問に関して、実はこの疑問への結論は、わたし個人のなかではすでに出ている。
それは、理由はある、しかし説明は困難である。
故に、理由の説明を試みること、これを今回の記事の本テーマとする。

言い換えるならば、『どんなとき、どんな気持ちになって、相手に好意を抱くのか?』ということだろう。私が考えるに、人を好きになるときのシチュエーションを大きく分けると『一目惚れ』『友だちから発展する』の2つに大別される。
今回は2方向から説明をしていきたい。


***一目惚れ***

一目惚れを説明することは色々な意味で難しいが、その定義は初めて出会った瞬間に相手に強い好意を抱くことだと結論づけたい。

なぜなら、わたしが20ウン年の人生で2回だけ経験した一目惚れがそれだったからだ。そのどちらも未だ言葉で正確には表せない。一目惚れした当時のわたしの様子を細かく説明しても良いが、状況説明と「目があってそれで、胸がときめきました」という恥ずかしい話で終わってしまいそうなので、初っ端だが、説明はやめておくことにする。

ちなみに一目惚れの恋はかなしきかな、ふたつとも成就しなかった。でも思っているだけでも十分幸せだなぁなどと思うほどには、純粋に好きと思う感情を体験できたことは嬉しい。といいつつ本当は叶ってほしかったのは恋をしたことがある人にはお見通しかもしれない。ぐすん。


***友だちから発展する***

さて、早々に説明責任を放棄してしまったが、次にいきたい。
友だちもしくはすでに知り合っている人に対して時間を掛けて好意を抱いていく場合。このパターンは一目惚れに比べて、説明がしやすい。そこでぜひ聞いてほしい話がある。

それはすこし前、大学の同窓会に顔を出したときだ。わたしは学生当時、仲の良かった男友達と話し込んでいた。その男友達は、数人で小旅行に一緒に出かける程度には仲の良い友人だったが、すごく気が合うわけでもなく、仲良しグループの中の1人というくらいの認識だった。
当時の印象は、あまり自分の意見を言わないが、周りをよくみている。何を考えているかわからないときもあるし、時折みせる自信なさげな態度で頼りがいがないなぁとも感じていた。彼女でも、もちろん彼女候補でもなかったわたしに勝手に批評されている彼には心の中で「スマン」と謝っておくことにする。いいやつなんだ、ほんとに。

しかし5年ぶりに再会した彼は、そのイメージとは真逆な印象を放っていた。
よく食べ、よく飲み、よく話した。その振舞いにはここ数年で彼が経験し感じたことの結晶のようなものが投影されていただろう。社会人になって自信がついてきたとも言えるし、経験が彼を変えたことには違いない。

わたしは「いい男になったな」と思った。それは昔なじみであるからこそ知り得ている、相手のこれまでの印象と今の相手の印象を照らし合わせ、比較して出てきた感情だった。

ここからわたしの恋が走り出したのかは皆さんの想像にお任せするが、思いがけない一面を発見したときに、『素敵だな』と好意を感じることは、紛れもなく恋愛の第一歩だろうと思う。


***人を好きになるのに理由があるか?***

さて、ここまで一目惚れと友だちから発展する恋愛の始まりについて論じてきた。


人を好きになる理由を説明するという本記事のテーマは、「一目惚れ」に関して説明責任を放棄している時点で達成されていない。

しかし皮肉にも、冒頭から主張している「人を好きになるには理由がある、しかし理由の説明は困難である」という結論は誤りではないという証明になったと思う。

ご納得頂けただろうか。

そして念の為、最後に断っておきたいが、本記事は同窓会での出来事を書きたいがために、無理やり執筆されたものではない。久しく動きのなかったアラサーの心のときめきに浮かれた結果の産物では決してないことを、ここに表明して、幕とさせていただきたい。


(終)


編集:アカ ヨシロウ 
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